最近は以前ほど考えなくなったけれど、二つの「シンカ」という言葉を事あるごとに意識して、大事にしている。

 

 

進化。響きのいい言葉で、新しいことに常にチャレンジしていくような、前向きな言葉だ。

 

けれど一歩間違えれば、真新しいものにばかり飛びついて、地に足がついていない状態にも陥りかねない。

 

 

アイルランド音楽に取り組むときに、つとめて深化という言葉を意識し続けてきた。

 

変化が許容されやすいシンプルな音楽、ロックのルーツにもなり、自由な音楽。

 

その側面は決して犯されてはいけないと思う。

 

そんな変わりゆく時代の中で、変わらないものを共有し、生きている人たちの音楽の愛くるしさを、

 

学び感じ深めていくことが、これまでどれだけ自分のアイデンティティーの礎になってきたかは計り知れない。

 

 

二つの「シンカ」が、今日も自分を深め進めてくれる。慣れ親しんだ街へも、深海の底へも、遠いかの国へも、宇宙の彼方へも、道をつくるのは己。