たまちゃん「まるちゃ～ん」
まる子「たまちゃん、どうしたの！？そのカッコ」
たまちゃん「今からマリスミゼルのコンサートに行くんだ～」
まる子「まま、マリ、何だって？」
たまちゃん「マリスミゼルだよー。まるちゃん知らないの？」
ブー太郎「俺も知らないブー」
たまちゃん「男なのにすっごいキレイなカッコして歌うバンドだよー。まるちゃんも行こうよ～」
まる子「えー、あ、あたしゃちょっと、遠慮しとくよー」
たまちゃん「えー行こうよ行こうよ。まだ十分時間あるし、まるちゃんも一旦家に帰って着替えておいでよ」
まる子「ん～・・・・宝塚の逆バージョンみたいなもんかね、、、、しょうがないなぁ」
ブー太郎「俺はパンツがビショビショだから帰るブー」
とりあえず家に帰ったまる子であった。
まる子「おかあさーん、ウチにドレスないー？」
母「ドレス？そんなものあるわけないでしょ。バカ言ってないでさっさと宿題やりなさい」
まる子「バカ言ってる場合じゃないんだよ。今からマリオカートのコンサートに行くんだから」
母「マリオカート？そんなワケのわかんないのが清水に来るのかしら」
まる子「とにかくドレスだよ、おかあさん」
母「ないわよそんなの」
まる子「押入れ探していい？」
母「いいけど・・・私のフライングV倒さないでよ。高いんだから」
友蔵「まる子や、押入れ漁って何しとるんじゃ？」
まる子「ドレス探してるんだよおじいちゃん。そうだ、おばあちゃんのドレスとかない？」
友蔵「はてドレスのう。お母さんの振袖ならあった気がするが」
まる子「あーもう時間がない。それでいいや。あと化粧はお母さんのやつ勝手に使っちゃえ」
まる子「ハァ、ハァ、ごめーんたまちゃん遅くなって」
たまちゃん「ギリギリだよまるちゃん。急ごう」
まる子「ここがコンサート会場？広いね～。スタンディングだし」
たまちゃん「さあ始まるよ！キャ～！！」
まる子「おわわ、あんまり押さないでよ、も～～」
たまちゃん「キャ～～～！！サイコ～～～！！」
まる子「うわっ、何これ！？うるさいしこれのどこがいいの！？あたしゃ百恵ちゃんのほうがいいよ」
たまちゃん「キャ～～～～！！！！」
まる子「イタタタ！！！うわ服も化粧もメチャクチャだよあたしゃ・・・あぁ、どんどんたまちゃんと離れていっちゃうよ。たまちゃ～～ん！」
たまちゃん「キャ～～～！！ステキ～～～！！」
まる子「ワ～～もみくちゃだよ～～！」
まる子「トホホ・・・・今日は散々だったよ・・・・あー疲れた。ウチでドリフ観てるほうがよっぽどよかったよ・・・ただいま～」
姉「おかえ、アンタどうしたのその姿！？」
まる子「何ってアンタ、、、マリオカートだよ・・・・」
姉「ま、マリオカートって・・・・」
ヒロシ「ヒック、酒は～～うめぇなー！お、まる子何だお前そのカッコ、お前小梅太夫か？バカ殿みてえじゃねえかー、ハハハこりゃ傑作だ、うぃ～」
まる子「アハハハ・・・・・」
母「あんたっ！アタシの化粧道具勝手に使ったでしょ！！！」
まる子「お・・・・お母さん・・・・・」
母「あっ！！！しかもアタシの振袖まで！！！！こんなグシャグシャにして！！！！」
まる子「アハ・・・・アハハ・・・・・・」
母「ま～～～～～～～～る～～～～～～～～～～子～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！」
マリオカートとかいうグループのコンサートに行ってもみくちゃにされ、何の良さもわからなかった挙句に父ヒロシからは小梅太夫呼ばわり、更に母からは特大のカミナリを落とされて散々な目に遭ったまる子。
しかし一方たまちゃんの家では、コスプレ姿の娘に大喜びする父親が、夜の清水にシャッター音を響かせ続けていたのであった。
たまちゃんパパ「たまえ～～～（カシャカシャ）かわいいよキレイだよステキだよ～～～！！！（カシャカシャ）うひょ～～～！！！（カシャカシャカシャカシャ・・・・・）」