名古屋市に残る数少ない生物多様性豊かなホットスポット「平針の里山」。


コンクリートに埋め尽くされた住宅街の中に残る、雑木だらけの、田んぼあり、果樹あり、ため池ありの、正真正銘の里山です。きっと一昔前は、どこにでもありふれた、当たり前の風景だったのでしょう。


人間の手が入ることによってさらなる循環が生まれる里山。


それも今では数少ないものになってしまいました。


そんな貴重な里山の伐採工事が始まったと聞き、R特派員とH特派員を含む4人が現場に行ってきました。


i phoneの電池がなくなるまで、Ustreamを使って現場から生中継をしました。(いきなりの中継に関わらず8人の視聴がありました)


その時の映像はこちらから → http://www.ustream.tv/recorded/10448580



チェーンソウの音が鳴り響き、目の前で木が切られていきました。


「やめてください、もう木を切らないでください」とR特派員が叫ぶと


もう暗くなる前だったこともあったのでしょう。作業員はコクリとうなずき、その後チェーンソウの音がやみました。


あの木が最後の一本になることを願います。



作業員は指令されてただ、言われたとおり仕事をしにきただけ。


するもしないも、決める権限はありません。明日も作業の予定だそうです。



この問題の詳細はこちらでご覧ください。 → http://www.wa.commufa.jp/~hirabari/



来てみて、感じてみればわかると思います。


この里山を伐採して、コンクリートで埋め尽くし、住宅街にしてしまうのはあまりにももったいない。


里山の知恵が残る、生き物たちがたくさん住む、まさに生きている森です。


土はふかふかで、なんともいえない森のいい匂いがします。


鳥の鳴き声が響き、昔から残る水路が流れる、気持ちのいいところです。



ジブリの宮崎駿監督もここに来て、ここを守りたいとメッセージを残しています。

監督直筆のメッセージ → http://www.wa.commufa.jp/~hirabari/image/miyazaki_message.jpg



「なごやのトトロの森」と呼ばれる平針の里山。


ありふれた住宅地と、今では貴重な里山。


今、私たちに必要なものはどちらでしょうか。

今、未来に残すべきものはどちらでしょうか。


どちらの選択も、ずっと先の世代にまで繋がります。


10月27日 生物多様性条約締約国会議が開かれる名古屋より