みなさん、こんにちは。
KAMINです。

 

今回からKAMIN自身が時代ごとに影響を受けた音楽について書く、「音楽のアンテナ」シリーズをはじめます。

まずは、田端義夫さんについて書きます。

 

親父が好きでレコードを持っていた。

だから物心つく前に知らぬ間に聴いていたんだ。

 

TVを観るようになって、小さなギターを爪弾きながら歌う姿を見て「この人かぁ」と。

どんなに年をとっても音符通りに息を吐ききって歌っている。

か細い声なんだけれど、これがね、胸に響くんだ。

遠くにいる人の想いを綴った歌、みんなが元気に楽しくいようと歌う歌。

時代のヒーローなんだよ。

 

親父がなくなる直前、田畑義夫さんが親父の通っているデイケアサービスに来て歌ってくれた。

当日、失語症だった親父に「今日は楽しみだね」と話すと、指をさされる。

そう、親父は「お前も行くんだろ」と。

私は仕事だったので行けなかった。

 

帰ってきて親父に感想を聞くと、「良かった」と頷く。

でも、「一緒に行けばいろいろと話せたなぁ」と思ったんだ。

失語症だと「どんな歌を歌ってくれた?」とか、「握手した」とか共有できたんだよなぁ、と。

 

親父にとっては良い一日だったと思う。

そして想いがあると巡り合わせるといったことを感じさせてくれた出来事でした。

 

長らくステージに立ち、歌い続けていた田端義夫さん。

ステージの大きさなど気にも留めていなかったんだと思う。

歌を聴いてくれる方々に寄り添うというのはなかなかできるものではありませんよ。

日本の誇るべきミュージシャンでありました。

 

これから排出されるミュージシャンはその気概があるのだろうか...と感じますね。

自分の人生の一片を縁取った歌を、その姿を目の当たりにして生の声で聴けたら最高だよ。

末永く歌い続けてくれるミュージシャン、大切にしていこうね。

 

では。

 

 

 

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シンセサイザーについてわかりやすく書いている私のブログ「カムカム・シンセサイザー」。
ご興味がある方はご覧ください。

 

 

以上