前向きにしてくれた本 | あきれカエルの頬かむり

あきれカエルの頬かむり

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無菌室のキッズルームにあった、本の紹介です。


白血病と君




あきれカエルの頬かむり


この本、なにがすごいかって、白血病についての、今現在の医療のすべてを


子どもでもわかるようにやさしく解説しているのです。




「この本を読み終える頃には、君は200年前の一番偉い学者よりも、体について詳しくなれるよ」


なんて始めに書いてあったり。


体や血液の仕組みが解ると、白血病になったらどんな困ったことが体でおきるのか、


子どもでも解るようになっています。


そして治療の方法、検査の方法、薬の種類、人それぞれだからこそ、


現在使われているすべての方法や薬をのせています。


「医学の進歩で新薬を使うかもしれない。そしたら先生にこの本のどの系統の薬か聞くといいよ」


と付け加えていたり。



あきれカエルの頬かむり


それだけではなく、この本のどの章を取っても「愛」がこめられています。



「君が白血病になったのは、誰のせいでもないよ。もしかして、君の周りに、


あの時君のことぶったり、ひどいこと言ったりしたから君が白血病になったのかって思っている人が


いるかもしれないし、君も何かのたたりだと思っちゃうかもしれないけれど、


これだけは覚えておいて。ぜったいそんなことないんだよ。白血病はだれのせいでもないんだ」




「どんな問題に対しても、愛があることが一番大事なんだ


愛したり愛されたりするのに処方箋なんていらない


気分が悪い時は、一番好きな人たちと静かに時を過ごしてみてはどうだろう」



あとは、「君を治すために、どんな人がかかわっているか、知っているかい?」


「君にかかわった人たちに、この本へサインをもらったらどうだろう?」


「何かあったら先生にすぐ連絡してね。でも、なんともなくって元気な時でも


連絡してあげるといいよ。先生はその報告が何よりうれしいんだから」


なんてかいてあったり。



この本は、正直私の考え方を変えてくれました。


いままで、ネットなんかで病気のことを調べると、あまりの希望のなさに、辛くなるばかりだったけれど、


この本を読んで、「あ、ちゃんと病気のこと調べよう」って思いました。


残念ながらわが子の病気に関しての日本語の本はなく、詳しいものは、医学の論文ばっかで


私の頭では理解が出来なくて(汗)。


でも、私自身だって病気の保因者なわけだし、子どもが成長した時、親の私が


「良くわかんないけど、血液の病気だったから、骨髄移植したんだよ」なんてざっくりな説明するのは


やっぱまずいだろ、と思って。


そう考えだしたら、おなじ内容なのに、積極的に資料を探せるようになれたんです。



白血病になってしまった君、あるいはその家族の方、


この本は、きっと君自身の理解を深めるのに、役立ってくれると思うよ。