わるみぽとよいくん姉弟は「トムとジェリー」が大好き。
なかよくけんかしています。
最近覚えた必殺文句
「おまえのかあちゃんデ~ベソ!!」
を大声で言い合う姿に
おかあさんは苦笑い。
仏壇と床の間のある畳の部屋はとっても広くて
二人はその広間でも
「トムジェリごっこ」をします。

床の間も楽しく
茂夫おじいさんの自慢の品々が飾ってあります。
掛け軸
木彫の熊
登り竜
日本人形
そして
長短の日本刀二本
特大スズメバチの巣二つ
中でも自ら命がけで山で獲ってきた
スズメバチの巣は茂夫おじいさん、
今一番のお気に入りです。
ある日よいくんは床の間ではしゃいでいました。
「おねぇちゃん、ここすべっておもしろいよ~♪」
でもわるみぽにはもう狭くて
すべるところまでいきません。
ツルリッ。
ばったーん!!
ぐしゃぐちゃり、、、。
「あぁ!!!!!!!」
それは一瞬という
スローモーション、ション、ション。
倒れたよいくん。
粉々の一スズメバチの巣。
「おねぇちゃん……!」
「これコワイおじいさんの宝物だよ」
「おこられる………」
「もう一個は大丈夫だよね、ちゃんとあやまったらゆるしてくれるかな……」
その時!!
「今の音!なんじゃぁーーっ!!」
「!!………………………。」
「うあぁ!!!くぅぁー。
誰や??お前か??お前かぁ!?」
茂夫おじいさんのあまりの怒り着火の様に
わるみぽはよいくんを指差しました…。
「ごめんなさい!!」
よいくんは謝りました。
ところが茂夫おじいさんは既に床の間へ。
長い日本刀を手に取り、即座にぬき
よいくんに向かって怒鳴りの第一声。
「お前など生かしてはおけぇーん!!
死んで謝れえぇーー!!!」
「うぇーーん!本当にごめんなさいぃ!!!ぎやぁー」
日本刀を振り回す茂夫に追い回されるよいくん。
初めて見た刀の刃は
気持ち悪い程ピカピカで
「おもちゃじゃないんだ」と。
わるみぽはよいくんは本当に殺される!
と思いました。
どうしよう……。
まるで「野生の王国」だ。おとなはどこへ行った!!
「おじいさーん!!
よいくんはあやまってます、ゆるして下さい!
あぁぁお願いします!もうやめてー!!」
おじいさんの罵声と怒りは止みません。
遂に部屋の隅に追いやられ、
鼻先に刀の先を突きつけられたよいくんは
もう涙も声も枯れ果てて…。
わるみぽももう耐えられなくて
息を飲んで襖の陰で目を閉じました。
「もうここに二度と入らんと約束するかぁ!!
ぶーっ……今日だけは見逃してやる!とっととお前で片付けろ!」
と言い放ち刀を収め、立ち去りました。
わるみぽはよいくんの元へ。
言葉が出ません。
なぐさめ合うように二人で泣きながら
なかよく粉々のスズメバチの巣を片付けたのでした。
なかよくけんかしています。
最近覚えた必殺文句
「おまえのかあちゃんデ~ベソ!!」
を大声で言い合う姿に
おかあさんは苦笑い。
仏壇と床の間のある畳の部屋はとっても広くて
二人はその広間でも
「トムジェリごっこ」をします。

床の間も楽しく
茂夫おじいさんの自慢の品々が飾ってあります。
掛け軸
木彫の熊
登り竜
日本人形
そして
長短の日本刀二本
特大スズメバチの巣二つ
中でも自ら命がけで山で獲ってきた
スズメバチの巣は茂夫おじいさん、
今一番のお気に入りです。
ある日よいくんは床の間ではしゃいでいました。
「おねぇちゃん、ここすべっておもしろいよ~♪」
でもわるみぽにはもう狭くて
すべるところまでいきません。
ツルリッ。
ばったーん!!
ぐしゃぐちゃり、、、。
「あぁ!!!!!!!」
それは一瞬という
スローモーション、ション、ション。
倒れたよいくん。
粉々の一スズメバチの巣。
「おねぇちゃん……!」
「これコワイおじいさんの宝物だよ」
「おこられる………」
「もう一個は大丈夫だよね、ちゃんとあやまったらゆるしてくれるかな……」
その時!!
「今の音!なんじゃぁーーっ!!」
「!!………………………。」
「うあぁ!!!くぅぁー。
誰や??お前か??お前かぁ!?」
茂夫おじいさんのあまりの怒り着火の様に
わるみぽはよいくんを指差しました…。
「ごめんなさい!!」
よいくんは謝りました。
ところが茂夫おじいさんは既に床の間へ。
長い日本刀を手に取り、即座にぬき
よいくんに向かって怒鳴りの第一声。
「お前など生かしてはおけぇーん!!
死んで謝れえぇーー!!!」
「うぇーーん!本当にごめんなさいぃ!!!ぎやぁー」
日本刀を振り回す茂夫に追い回されるよいくん。
初めて見た刀の刃は
気持ち悪い程ピカピカで
「おもちゃじゃないんだ」と。
わるみぽはよいくんは本当に殺される!
と思いました。
どうしよう……。
まるで「野生の王国」だ。おとなはどこへ行った!!
「おじいさーん!!
よいくんはあやまってます、ゆるして下さい!
あぁぁお願いします!もうやめてー!!」
おじいさんの罵声と怒りは止みません。
遂に部屋の隅に追いやられ、
鼻先に刀の先を突きつけられたよいくんは
もう涙も声も枯れ果てて…。
わるみぽももう耐えられなくて
息を飲んで襖の陰で目を閉じました。
「もうここに二度と入らんと約束するかぁ!!
ぶーっ……今日だけは見逃してやる!とっととお前で片付けろ!」
と言い放ち刀を収め、立ち去りました。
わるみぽはよいくんの元へ。
言葉が出ません。
なぐさめ合うように二人で泣きながら
なかよく粉々のスズメバチの巣を片付けたのでした。