私が最初に家出して以降、しばらくは普通に近い生活が戻りますが、妻はどうしても被害妄想やいらいらをあえて私に態度であらわす等、やはり統合失調症特有の症状が始まり、でも、子供には基本あたらない状況があったので、発症から2年が過ぎたあたりから、それまでは単発で入っていたアルバイトを、ほとんど毎週土日に行くようになりました。私が家にいるとどうしても妻のいらいらが始まりますし、私もそんな姿を見たくない、家に居たら妻と衝突する姿を子供が見てしまう、金銭的に苦しい現状がある事等、私が副業を始める事は自然の流れだった気がします。
そんな中、長男が4年生になる頃、妻の方から「○○(長男)野球やらせて」と私に言ってきた。私は長男が3年生の時に1度、私から妻に、「野球が好きみたいだから体験練習行かせようと思うけど」と切り出したのですが、その時は、妻から連れて行く事を断られていましたので、今回は本人さえ気が向けばやらせてあげようと思っていました。
地元の学童野球の体験練習のアポを取り、午前中だけの体験練習に参加しました。生まれて始めての軟式ボールの練習に参加している姿を見るだけで私の中で不思議な満足感があった事を思い出します。また、長男と同じ学校の子や同じクラスの仲の良いお友達が楽しそうにボールを追っている姿を目の当たりにして、長男の笑顔を少しだけ見る事が出来た事も印象に残りました。
そして、午前中だけの体験練習が終了し、長男とグランドで他の子や他の保護者の皆さんにお礼の挨拶をし、グラウンドを50m程2人で歩き始めました。歩いている途中に、私から長男に「どうだった?」と聞いてみた時です。長男の口から「僕、絶対にやりたい」と・・・。
小学校1年生からこの日まで、私は長男に対してほぼ何もしてあげられていませんでした。土日もほとんど家を空けてアルバイトに費やしていました。正直金銭的な事情を考えた時、不安はありましたが、長男にとっての優先順位を考えた時、私の中で「ここは絶対にやらせてあげる事が最優先だ」と思いました。そして、それまで私に意思表示を示した事が無かった長男の口から「絶対に」という言葉が出てきた事に、何の迷いもありませんでした。
そんな長男も来年は中学生。
このまま野球を続けてほしいとの願いで、中学生のクラブチームの体験練習等にいくつか行きましたが、まだ本人の結論が出ていません。
来年4月以降も、ボールを追い続ける姿を私は見たいです。
私は、長男が野球を通じて仲間と共に苦楽を共にすることで、今後世間を知るきっかけになればいいなと願っています。
続きは次の機会にアップデートしたいと思います。