妻の入院から2ヶ月程が経過し、担当医師と面談する機会がありました。不安があったので義父も同席してもらいました。そこで医師は、妻について、「奥さんは統合失調症だと思われます。」と告げました。その頃私はまだこの病について詳細に知り得たわけではありませんでしたので、続けて医師に「退院が控えている中で、『私の中で病気が完治した』というのは、何も薬を飲まなくなった状態の事だと思っているのですが、妻に今後その状態が来ることはありますか?」と訪ねました。これに対して医師は、「この病は一生薬を飲まないと再発します。今のところ本人は今後も薬を飲むと言っていますが、退院後は旦那さんが毎回飲んだかどうか確認するか、長女さんでもいいので出来るだけ確認してほしいです。』と私に説明しました。
私はこの時、それは正直無理だと思いました。もちろん医師の前で口には何も出しませんでしたが、奥さんの性格はある程度把握しているつもりです。昔から、西洋薬は害がある・漢方薬は信用出来るという感じで、子供が体調を悪くしても、まずは漢方薬という感じ。なかなか子供が出来なかった時でも、不妊に詳しい漢方薬局を調べて、そこへは何度も通いお金も相当使った記憶しかありません。
でも・・・。その後も医師といろいろお話をさせてはもらいましたが、病院では以前の状態を取り戻しているものの、いつか薬を飲まなくなると再び被害妄想を発する可能性があるのかと思うと、やりきれない気持ちでした。それでも、病院へ面会に行くと妻は以前の状態を取り戻していて(強制的に薬を飲んでいるから当たり前ですが・・・)このまま入れ続けている事も出来ないため、結局12月末に退院する運びになりました。
退院の日を迎えて、病院へ向かえに行き取りまとめた荷物を積み込み、病院関係者に一通りご挨拶をし、車に2人で乗り込み出発する時、なんとも言えない空気感だった事を今でもよく覚えています。特に何か会話をするわけでもなく、お互いの気持ちは既に完全に壊れていました。また、私の心の中では、今後の生活に不安ばかりが襲ってきていたと思います。
そして年が明け、いつもの年であれば自分の兄弟が我が家に集まり、全員で食事をするのですがこの年、妻から「もうお姉さん達には会わない」と言われ、退院直後でもあったため、全ての兄弟に正月来訪の断りの電話を入れ、とりあえず子供2人を乗せて私が兄弟の所へ出向く形で正月を迎える事にしました。
そんな正月も終わり、子供達の学校と私の仕事が始まり、再び平常時の生活が不安の中始まりました。
続きはまた後日アップデートしたいと思います。