妻が統合失調症を発症した当時、下の子供は小学校1年生。「私の体から変なにおいがする」等と毎日のように連呼していた妻に対して、私と長女(当時中学校2年生)は「そんなにおい何もしない」と一貫していたのに対して、長男だけが、妻に対して「においがする」等と言っていると妻が私に言っていました。当時の私はその時の状況について、「何で妻はそんな事ばかり毎日のように言ってくるのか?」という疑念とともに、「何で長男だけがにおいがするのか?」という疑問を同時に抱いていて、私の頭も完全にパニック状態に陥っていました。

 

でも、この時のパニック状態は、5年たった今思い起こせば、単にこの病のオープニングに過ぎませんでした。

 

それまでは、家族それぞれや自分の友達・兄弟等に「においがするかどうか」を聞く事が主体だったのが、途中から、「においがしない」と答えた人達全てを敵に回すようになり、「私がこんなに匂いがするのに、私を平気で学校行事に行かせて。おまえら家族じゃない」等と言うようになり、特に長女に対しては、ほとんど毎日のように呼び出して、においがしないと言い続けていることに対する説教などを始めるようになりました。また、下の子供に対しては、「お母さんの体のためを思って本当の事を言ってくれている。鼻の悪い旦那と長女は家族じゃない。死ね」「もうこんな家族はうんざり。離婚して長男を連れて行く」等、はたからみてもただただおかしいとしか言いようがない状態が始まり、長女は毎日のように泣かされる日々が続きました。

 

その後おかしな言動は、だんだんエスカレートしていき、言動だけでなく行動にまで及ぶようになっていきました。

 

仕事から帰ってきて、私が普段寝ている部屋に入ると、押し入れの物が全て私が寝ている布団の上に山盛りに放り出してある事もありました。深夜に私を呼び出して、「背中マッサージしろ」等と言われた事もありました。やむなくマッサージをしていると、においに関するうらみつらみが始まるのが普通でした。深夜に私が寝ている1Fに向けて物が投げ込まれる事もありました。びっくりして飛び起きる事が何度もあり、1度起きると、また今日も落ちてくるのではないかと眠れない事も何度もありました。深夜に私の携帯電話がなる事も何度かありました。妻が2Fから掛けてきていましたが、だいたいがマッサージの呼び出しでした。電話に出ないで無視すると、1Fに降りてきて「何で電話にでないんや。マッサージしろ」等と言い放つ始末。深夜にジュースなどの買い物を要求される事もありました。

 

こんな事もありました。

夕飯前後に妻が「おまえら私によくも恥をかかせたな。くさいにおいを、長女の卒業式・入学式でばらまかせて、回りに迷惑を掛けて、家族なのによくも平気で行かせたな。おまえら家族じゃない。他の保護者に菓子折もって全員謝ってこい」等と言い出しました。

いつもであれば、「そんなのありえない事だ」等と反論していたのですが、このときの私は「わかったよ。それなら、明日にでも俺が全ての家に謝罪にいくわ。その前に、家わからんから事情を説明して学校へ聞きにいくけどいいんやな」と返しました。

その時、妻はわかったような返しをしてきましたが、さすがに翌日朝になって電話がかかってきて、「まあいかなくていいわ。住所教えてくれんやろ」と撤回してきました。でも、さすがにこの状況がこの後も続いてしまうと感じたので、このタイミングで家庭で起きている出来事を小学校の先生に説明し、最終的には精神科へ入院させるきっかけへとつながっていきました。

 

その後については、また次の機会にアップしたいと思います。