スマホ1個、又はデジカメ1個で

3-D写真(立体視写真)を撮る。

 

それが出来たら

やって見たいと思いませんか?

 

自分の子供や家族

ペットの3-D写真(立体視写真)を

記念に残せるとしたら

どうでしょうか。

 

写真撮影が出来て

少しのコツさえ掴めば

それが簡単に作れるんです。

 

今回は

『ひとりでもできるもん』

シリーズ(?)。

『スマホ(カメラ)一台でも

簡単にできるもん』

です。

 

立体視の簡単な理屈を

知っていれば

シロウトでも立体視写真を

簡単に作れちゃうって言う

ハウツー編。

 

モデルにちょっと

動かないで、と我慢して貰えば

スマホ一個で

家族や子供達、ペットの

立体視写真が

簡単に出来ちゃうって言う

その方法を

解り易く説明したいと思います。

 

是非試して

立体視写真を作ってみて下さい。

 

 

立体視写真は

ステレオグラム

と呼ばれ

 

右目で見える風景写真と

左目で見える風景写真を

組み合わせたモノ。

 

簡単に言えば

こういう事なんです。

 

両目は離れているので

見える風景が左右で違います。

 

それを脳が理解し組み合わせ

立体的な空間認識を与えている。

 

モノの立体感が判る。

 

そういう原理です。

だから

 

市販のステレオカメラの

二つのレンズの間隔は

人の目の幅に近い。

FUJIFILM 3DデジタルカメラFinePix

REAL 3D W3 F FX-3D W3

 

のですが

でも実は

 

立体視画像は

実は交通事故の調査にも

使われていて

風景の場合は

肉眼の幅ではなく

二つのレンズを

1メートル位離した方が

より立体的に見えるので

カメラ二台使っての撮影も

行われていた

 

と言う事なんです。

両目の幅が1メートルなんて、と

思うかもしれませんが

そういう動物だっている訳ですから

決して可笑しなことでは有りません。

 

先ずこの事を理解して下さい。

 

では

立体視写真とは何かを

実際の画像で解説して行きましょう。

平行式

左・左目の実景:右・右目の実景

左右の目が見ている風景そのままです。

立体視するには

ステレオスコープを使って

見る事が多いので

疲れませんが

画像が小さいのが難点です。

交差式

左・右目の実景:右・左目の実景

左右の目で見ている風景を

反対に入れ替えてあるのが交差式です。

肉眼で簡単に立体視が出来るので

大画面が可能ですが

目を寄せて見る分、疲れるのが難点です。

参考写真 

玄光社『手のリ仔猫』/森田米雄

 

 

肉眼で見易く判りやすいのが

交差式です。

その詳しい説明は

後回しにするとして

二枚の写真を撮る事が

立体視写真の必須条件。

 

そう理解して下さい。

 

では、実際の撮影写真で

解説して行きます。

 

自分の持っているコンデジ

キヤノンのpowershot A-720 

一台で撮影して見ました。

 

テスト撮影ですので

三脚を念の為使っています。

 

交差式です。

目を寄せて二つの写真を合致させて下さい。

左右別撮影立体視サンプル1

カメラの平行移動で、視差を作った画像の組み合わせ

 

一枚目を撮影し

三脚ごと横移動させて

二枚目を撮影して完成させた

立体視写真ですので

専門のカメラや撮影機材の写真には

到底及びませんが

カメラ一台で

簡単に立体視写真が

出来る事が

これでお解り頂けると思います。

 

では実際に撮った写真を

見て見ましょう。

左目のつもりで撮った写真

右目のつもりで撮った写真

 

カメラを乗せた三脚を

20センチ位横移動させて

(対象物に対して平行移動)

二枚の写真を撮っていますので

その分モデル(?)が

片側に寄ってしまっています(笑)。

 

これが一般的な

ステレオカメラの

レンズの平行配置で撮影した

カタチ。

 

でもカメラ一台でも

ちゃんと立体視写真として

成立しています。

 

二つのレンズの間隔が

必ず目の幅である事は

必要無いんです。

 

少しハードルが下がりましたよね。

左右別撮影立体視サンプル2

カメラの平行移動で、視差を作り

撮影時にモデルを画面の中央にしたパターン。

 

立体視サンプル2は

左右の写真を撮る時に

モニター(ファインダー)の中央に

モデルを持って来た

パターンです。

 

本来ステレオカメラは

レンズが平行に

配置されています。

つまり二焦点で

対象物を見ている訳です。

 

でも肉眼では

左右の目とも

一点を見つめていますので

それを意識した撮影です。

左目のつもりで撮った写真

右目のつもりで撮った写真

 

やはり三脚を

20センチ位横移動させ

(対象物に対して等距離移動)

撮影しています。

 

キツネ君の右目が

モニターの真ん中に

来るようにして

撮影しました。

 

立体視サンプル2を

見て貰えば判る様に

立体視に関しては

モチーフを中央にして

左右の撮影をしても

何の問題も無い事が判ります。

 

両目でモノを見た状態と

同じ様にして撮影しても

立体視に関しては

何の問題も無い事が

これで証明されました。

 

これで撮影の時

画面の中心さえ

決めてしまえば

カメラを横移動させても

二枚の写真は

おおよそ同じ感じで

撮る事が出来ます。

 

左右の写真を撮る時

中心が決まっていれば

一切迷わなくて済みますし

これで

撮影を失敗するリスクが

格段に減らせます。

 

まあ、失敗したら消去すればいいのが

デジタル写真の世界。

 

何度でもやり直せます(笑)。

 

これで

撮影のハードルは

大幅に下がったと思います。

 

ではもっとハードルを

下げてみましょう。

 

手持ち撮影(フリーハンド)では

どうでしょうか。

 

これが出来るように成れば

身近なものは

動かなければ何でも

立体視写真にする事が出来ます。

 

先ずは小物でチャレンジ。

次に子供なら

数秒間ストップして貰って撮影を。

最愛のペットなら

先ず寝姿からチャレンジして見て下さい。

 

立体視写真

手持ち(フリーハンド)撮影の

手順

 

1,モニター(又はファインダー)で

  構図を決める。

 

2,全体の位置を大体把握したら

  (天地左右の感じです)

  中心部分の場所をきっちりと覚える。

 

3,シャッターを切る。

 

4,スマホ(カメラ)を

  パントマイムの要領

  横に15センチ位

  (親指と人差し指を広げた位の幅です)

  右か左のどちらかに

  水平移動させます。 

  右か左かは

  自分の動きやすい方を

  選んで下さい。

 

5,位置が決まったら

  そこで静止させたまま

  パントマイムの要領

  頭(体)を同じく

  スマホ(カメラ)を動かした方へ

  動かします。

  この時にスマホ(カメラ)が

  動かない様に注意して下さい。

  上半身を少し移動させる程度で

  行ける筈です。

 

6,モニターを見て

  覚えた中心部分を合わせて

  縦横に注意しながら、シャッターを切ります。

 

これで撮影は終了です。

 

では実際の手持ち撮影の写真を

見て下さい。

どの写真も一発勝負。

左右で一枚ずつしか撮っていません。

スヌーピーの右目を

モニターの中心にして撮影しました。

(左目担当写真)

右へ水平移動して撮影。

やはりスヌーピーの右目を

モニターの中心に持ってきました。

結構見え方が違う事に、気付きましたか?

(右目担当写真)

手持ち左右別撮影立体視1

これが合体する訳ですから、不思議でしか有りません。

耳の位置をモニターの中心にして撮影。

(左目担当画像)

右へ水平移動して

同じく耳の位置をモニターの中心にして撮影。

(右目担当写真)

手持ち左右別撮影立体視2

歩道の消失点の

位置を決めての撮影。

(左目担当写真)

右に二歩横歩きして撮影

こちらにしか写っていないモノが

有ります。

(右目担当写真)

手持ち左右別撮影立体視3

 

手持ち(フリーハンド)による

立体視撮影は

慣れれば直ぐに

出来るようになると思います。

 

撮影のハードルは

もの凄く低いですから。

それ位に簡単に

立体視写真は撮る事が出来ます。

 

次は立体視画像の作り方ですが

基本は横に並べるだけで

特段難しい事は有りません。

 

立体視画像の作り方

 

一番簡単な方法は、

写真の接合加工です。

 

パソコンならペイントを使って

(ペイントは

台紙用とコピペ用の二つ開きます)

二枚の写真を左右に並べるだけ。

交差式ですので

右側で撮った写真は左へ

左側で撮った写真は右へと配置し

台紙に貼り付けます。

二枚の写真を

ぴったりと付ける必要は

有りません。

隙間が有っても大丈夫です。

この時に寄り目で

ちゃんと立体視出来ているかどうかも

確認出来ます。

 

スマホで撮った写真なら

無料の写真編集アプリを使って

同様に横に並べて貼り付けて下さい。

これも寄り目で確認しながら

作業が出来ます。

 

立体視が上手く行っていれば

カラープリント(紙焼き)を作れば

皆に見て貰う事が可能です。

 

左右の写真をそのまま別々で

カラープリントを作れば

アルバムに並べて貼る事が

出来ますし

写真のサイズそのままが

立体視写真になる訳です。

 

一味違ったアルバムになりますよ。

 

これで撮影編は終了となります。

 

残るは簡単な理論の説明と

何故ステレオグラムの認知度が

低いのか

その原因に付いてですが

簡単に言えば

立体視写真は

専門のカメラで撮るものと

思われているからでしょうか。

 

アイドルの立体視写真が

流行らないのも

制作側の知識不足が原因だと

思います。

 

交差式なら

ビックリするほど

リアルな写真の

立体視画像が出来ますから。

 

原寸大も可能なんです。

 

もう一つの

基本的な事が判っていれば、ですが・・・。

 

兎も角

一度立体視写真に

チャレンジして見て下さい。

 

きっと新しい魅力の

写真の世界が有る事に

気付く筈です。