ツィッターで

東工大1年のてるるんさんが、

同大で行われた紙飛行機コンテストで

紙をまるめてなげただけで3位となり

賞状をもらったという投稿をしました。

 

今年6月の出来事です。

3位の実物。

3位の賞状

 

1位の人も同じくツィッターで報告。

1位の人も実は、

紙を丸めて投げた人でした。

1位の賞状と実物

 

このコンテストのレギュレーションは・・・

 

• 『1機A3ケント紙2枚以内』の条件で1名1機製作 

• 使用できるもの → ケント紙,のり,おもり 

• おもりはクリップ20個以内(それ以上は失格)

 • 飛行距離と飛行時間を計測し,総合ポイントを競う

 • 飛行距離は床の距離表示で計測 

 (機体が停止した位置までの距離)

 

てるるんさんによれば

「本番前に試し投げという形で、

作った飛行機を投げることができたのですが、

そこで自分を含め他の人の大多数が、

うまくいって3メートルくらいしか

飛ばないということに気づき、

(自分は)これなら丸めたティッシュの方が

飛ぶのではと思い立ち、

このような(紙を丸めた)機体を作ろうと思った」

 

 

先生に確認したらOKだったとの事。

配られた材料だけを使って作ったら

それでOKだったみたい、と感じたそうです。

 

「コンテスト本番を観戦してて気づいたんだけど、

1位の人も同じ発想で、

中にクリップ20個を入れるandなるべく球形にする、

って感じで

僕の斜め上を行ってた」

「フリスビーをつくった人も2人いましたが、

2位の人を含め、そのほかの人は正攻法でした」

 

他の方からの質問に答えて

 

「このコンテストはクラスの中からベスト8を決め、

そこからトーナメントになる方式だったのですが、

準決勝で優勝者と対戦したときに

投げるのに失敗してしまい、

3位になってしまいました。

もし僕が野球部出身とかで、

腕力がもっとあれば

優勝または準優勝できていたかもしれません」

 

てるるんさんは

そう締めくくっています。

 

中におもりを入れ

丸めてボールを作った時点で

紙飛行機の概念とは

異なっていますが

主催者はこれを許可している。

 

主催した担当教員が

OKした事で

このコンテストが

純粋な紙飛行機大会で無い事は

明確なのですが

ではその目的は一体何?

 

主催は工学リテラシー担当教員。

 

工学リテラシーとは

物理、化学、情報、工学における

基礎的な原理や現象を

理解・解釈し活用する事。

(リテラシーの意味は

「適切に理解・解釈・活用する力」)

 

結論から言えば

紙飛行機コンテストというのは

名称だけで

与えられたレギュレーションで

滞空時間と飛距離の

総合を競うコンテスト

そういう話しです。

 

このコンテストの課題としては

 

「紙飛行機の飛行距離、飛行時間を

更に向上するには

何が有効であるか考察せよ」

 

こういうテーマ。

 

ですから

紙を丸めてなげる、というのも

テーマとかけ離れてはいません。

 

紙飛行機コンテストと言う

文字面だけを見て

この問題を判断した人にとっては

そんな卑怯なって思うかも知れませんが

きちんと流れを見れば

そもそもの根本が異なるって事に

気付ける筈です。

 

このコンテストで問題なのは

紙飛行機を作って飛ばせ、の段階で

紙飛行機を

上手く作って飛ばせる人間なんて

先ずいないって事に

気付いていない事。

同・コンテスト風景より

 

会場風景を見ると

総合と言ってはいますが

明らかに飛距離主眼のコンテストと言う事が

判ります。

有効幅が狭すぎる。

 

飛距離型コンテストの場合

直進性を求めるので

その紙飛行機の形状は

縦長になる。

胴体は三角胴か疑似三角胴。

選択出来る機体の種類は

そう多くは有りません。

 

でも一般の人の場合

どんな紙飛行機をつくればいいか、

何て事を

知ってる筈が有りません。

 

このテーマ自体が

一般の人には不向きな問題なんです。

時間を掛けて

紙飛行機を追求させなければ

テーマに沿った紙飛行機も

実は導き出す事は出来ない。

 

そう考えれば

1位と3位が

紙くずを投げて入賞した事も

強ち間違いでは無い、と

自分は思っています。

 

紙くずに紙飛行機が負けた訳では

有りません。

参加した人が

紙飛行機を知らなかっただけの事です。

 

クリップ20個使用可、は

それだけで

紙飛行機作家にとっても

別次元の発想が

必要になって来ますから。

 

きっと

もの凄い紙飛行機が

出来る筈です。

 

断言しておきます。

間違い無く出来ます。

 

ホントに!

凄いのが!