前回の続きから・・・。

 

石井高氏御本人による

文章と写真を組み込んだ

特集です。

 

 

 

 

 

 

 

石井高氏の

修復の経験を考えると

言葉や数字の一つ一つが

説得力を持っている事が判ります。

 

板の厚みの違いなんて

数値で公開され

一般に知られてはいても

本当の所の違いは

触れた人間でなければ

判らない事です。

 

名器をバラし触って

自分の目と手で

その詳細な違いを

確かめている訳ですから。

これほど確かな事は有りません。

 

豆カンナ一回分の差と

断言出来るのが

石井氏の凄味です。

 

私が画像で残している特集記事は

以上です。

 

全て石井高氏が

自身のホームページで公開していたものを

入手していたものです。

 

まだ他にも

色んな制作過程の写真等が

公開されていましたが

ホームページが閉鎖された今

もう閲覧する事は出来ません。

 

細かな修復の道具や方法なども

有ったのですが

それらもネット上からは

失われてしまいました。

 

今回二つの記事を

公開するに至ったのは

制作者側から見た

ヴァイオリンの話しを

知って欲しいからです。

 

数多くの誤解が

ネット上で見受けられます。

 

オールド、モダン、コンテンポラリー。

時代分けされたヴァイオリンは

それぞれに価値が有ると

私は考えているのですが

その事に気付く人は

実は存外少ない。

 

新作なんて使い物にならない、と

思っている演奏家が

実は大半です。

そう刷り込まれてもいる訳ですが・・・。

 

でも

今皆さんが使っている

新作ヴァイオリンが

100年後、200年後に

違う歴史を歩んでいる可能性も

僅かながら有ります。

 

宝くじの当選確率よりも

もっと低いかも知れませんが。

ゼロでは無い。

 

今の時代

名工は

口コミとインフルエンサーによって

ある日突然生まれますから。

 

次回からは

石井高氏から見た

ヴァイオリンの話しを

主軸におきながら

私自身の個人的な見解を

別の視点から

少し混ぜ込んで

書いて行きます。