現在

長方形の紙を使った

幼児でも作れる

ベーシックな紙飛行機を

模索し始めている最中ですが

その開発の手順を

公開しておきます。

 

既に他の作家によって

公開されている作品と

全く同じ紙飛行機を

作ってしまう危険は孕んでいますが

そこは

ある程度の資料が有りますので

何とか回避しながらの

創作になります。

 

一番大切なのは

幼児の指の力で折れる事。

これは外せません。

8枚重ね二つ折りまでを

条件にしていますが

これから創作してみたい人がいたら

その人達には

9枚重ね二つ折りまで認めましょう。

大甘ですが。

『ゆうゆうひこうき』

 

たった1枚の違いだと

思うかも知れませんが

8枚と9枚とでは

創作に天と地ほどの違いが有ります。

 

そこからは兎に角

折り方を考えて

折って投げてを試すだけですが

注意事項が有ります。

 

目標点、目標線は明確にする事。

『スピードひこうき』

 

こことここを同じ幅に、とか

何センチとか何分の一とか

そういった指定は

基本全て

 

不可

 

です。

半分、真ん中の指定まで。

 

誰もが全く同じ機体が作れることを

条件としますので。

不確実な指定は使えません。

難しい指定も使えません。

 

例えば滞空型の場合

翼の折り出しは指定が難しく

不明瞭な設定に

どうしても成ってしまいます。

 

ですから

それ以外の折りの途中に

不確定要素は入れられません。

それが入る事で

完成機には必ず

不均一なムラが出来ます。

作る紙飛行機に

違い、差がどうしても出来てしまう。

 

それとこれが

普通の紙飛行機作家には

一番難しいのかも知れませんが

幼児向けでは

昇降舵の設定は出来ませんので

そこは厳守して下さい。

 

完成したら

最後に後ろを上に折り曲げましょう、は

一切使えません。

不明確な設定だからです。

 

ですから

完成機の錘の設定は

綺麗な滑空から僅かな失速までが

条件になります。

突っ込み型は不可です。

 

投げて見て突っ込んだら

その紙飛行機は

幼児向けとしては全て使えません。

捨てるか

もしくは違う折りの設定をして

突っ込まないようにする。

 

折り回数も極力少なく

設計して行きます。

幼児は折っていて

難しいなって思ったら

すぐに癇癪を起します。

親に「判らない?」って

丸投げします。

 

それでは幼児向けとして

成立しない。

 

完成機が出来たら

先ずテスト飛行です。

 

上手く飛んでくれたら

初日はそれで終了です。

その完成機はそのまま放置。

 

翌日になったら

再度同じ物を使って

テスト飛行をします。

この時

胴体部分の開きを

押え付けるだけで

他の部分には

一切手を触れません。

 

テスト飛行させて

突っ込むようでしたら

その設計は失敗です。

飛行が安定しなくてもダメ。

使えません。

 

どこかに設計ミスか

設定のミスが有ります。

 

紙には復元力が有り

時間と共に

折り重ねた部分に

膨らみが発生します。

 

計時変化、経日変化が発生します。

 

完成させた時は

気付かなくても

時間と共にその特徴が

顕著に出て来ます。

そしてそれが

その機体の不安定要素。

 

1日後にテスト飛行させるのは

その為です。

『へそなしひこうき』

この紙飛行機は、折り重ね枚数の問題で

幼児向けでは有りません。

頭を折り返す目標点

この部分に折り返すのは

数日経っても飛行が安定しているからです。

同じ紙飛行機で、ずっと遊べます。

 

2日後、3日後にテスト飛行させて

それでも安定して飛んでくれたのなら

その紙飛行機は

完成機と判断して

問題は無かろうと思います。

 

幼児向けの紙飛行機には

高いハードルが有り

創作する側にとっては

自分のスキルを上げる

もってこいの研究対象なのですが

直ぐに

創作の限界を感じてしまうのも

事実です。

 

自分には、しょっちゅうの事ですが(笑)。

 

一度絶望を覚えるのも

楽しい経験だと思って

幼児向けの創作に

トライしてみて下さい。

 

特に

8枚重ね二つ折りと

9枚重ね二つ折りの違いが

直ぐに解かると思います。