では

それ以外の作家の

折り紙飛行機の本の

出版状況は

どんな物だったのでしょうか。

 

1970年代というのは

或る意味

最初の折り紙飛行機ブームと

言っても

良いのかも知れませんが

出版数は意外と少なく

ですから人気も

それ程は高く無かったと

思います。

 

以下の本が

本格的な折り紙飛行機の本に

該当します。

年代順に・・・。

★よくとぶ紙ひこうき

 NAPプロ/編 日東書院 1975.12

 掲載数、66機。

 国会図書館未収蔵

 宮城県図書館

 三重県立図書館

 福岡県立図書館

 以上が主な収蔵公共図書館

 従来の折り紙飛行機に

 シンプルな折りの変化を加えた

 紙飛行機が並びます。

 切り込みを入れる事にも

 躊躇は有りません。

 中村栄志氏を追走した

 最初の折り紙飛行機の本ですが

 出版年を考えると変化に富み

 楽しい作品に仕上げられています。

★おりがみファン 正方形から折るヒコーキ

 ぴぽ社 1976

 掲載数、15機。

 国会図書館及び公共図書館未収蔵

 正方形の折り紙で作る

 おそらく日本で最初の

 折り紙飛行機の冊子です。

 販売価格、200円

 古典ベースが多いのですが

 飛ぶ事に拘った視点で

 作られていますので

 完成度は高いと思います。

★よくとぶ紙飛行機

 渡辺泰士 鶴書房 1977

 掲載数、66機。

 国会図書館未収蔵

 名古屋市鶴舞中央図書館

 滋賀県立図書館

 福岡市総合図書館

 以上が主な収蔵公共図書館

 現代に繋がる折り紙飛行機が

 展開されています。

 初期創作を代表する一冊です。

 

★空飛ぶ鳥の折り紙

 桃谷好英 誠文堂新光社, 1977.9 

 第一期本・掲載数、71機。

 正方形の折り紙で作る

 鳥をモチーフにした

 折り紙飛行機の本です。

 造形と飛行の両立させる為に

 切り折りも含まれています。

 この本はその後

 1986年、2000年と

 二度に渡って

 同タイトルの改定本が

 出版されました。

 

★空飛ぶ折り紙 創作飛行機から昆虫まで57種

 小宮山洋夫, 早坂忠之 著. 文化出版局, 1978.3 

 掲載数、57機。

 この本は有る意味

 中村栄志氏の本と双璧をなすと言っても

 過言では有りません。

 中村栄志氏が、錘の使用可の

 切り紙側からのアプローチだったのに対し

 この本は飛ぶ折りからのアプローチで

 従来の折り紙飛行機を

 どんどんと変化させ展開させて行きます。

 シンプルで、作り易い折り紙飛行機が

 並びます。

 初期創作をおおまかに

 内包していると言ってよいでしょう。

 その点では、バイブルの一冊です。

 

★親子で楽しむ紙ヒコーキ入門

 好美のぼる 曙出版 1979.12

 掲載数、58機。

 国会図書館未収蔵

 埼玉県立久喜図書館

 千葉県立中央図書館

 新しいウインドウが開きます滋賀県立図書館

 横浜市立図書館

 名古屋市鶴舞中央図書館

 以上が主な収蔵公共図書館。

 未読。

 三機分ほど

 掲載の折り図を入手しています。

 内容的には

 子供が作り易い折り紙飛行機だろうと

 推察しています。

 改訂版が1983年に発売。

 掲載の表紙写真は、多分1983年の改訂版。

 

★おりがみひこうき まんがかみこうさく:1

 小宮山洋, 早坂忠之 案, 加藤晃 絵

 あかね書房, 1982.7

 未読。

 空飛ぶ折り紙と作者は同じなので

 掲載の折り紙飛行機は

 それに近いのではないかと思われます。

 

★紙飛行機を飛ばそう

 吉田辰男 著. さ・え・ら書房, 1986.4

 掲載数、10機。

 折り紙飛行機の折り方から飛ばし方まで

 懇切丁寧に解説した児童書です。

 

 

次に記載の本は

折り紙飛行機の中でも

求める物が違いますので

参考までに掲載しておきます。

 

折り図は多く有りませんが

幼児向け絵本として

人気の有った作品です。

 

★かみひこうき

 小林実 ぶん, 林明子 え. 福音館書店, 1976.4 

 掲載数、2+1(アレンジ版)機。

 (注)かがくのとも (通号 056) 1973.11掲載が

 最初と思われます。

 折り紙飛行機がどんな風に飛ぶのか

 幼児向けの科学絵本です。

 

以下の本は

造形側にシフトした

折り紙飛行機の本です。

★折り紙飛行機 大空に夢を

 増田滋 振学出版, 1991.8

 掲載数、6機。

 造形型の折り紙飛行機で

 線の太いイラストで解説する

 珍しいタイプの本です。

 

折り紙飛行機の本は

刷り部数が少ない為か

入手困難な本が結構あり

そういう本は何故か

国会図書館にも収蔵されて居らず

中身が未確認です。

地方の公共図書館に

現存が確認されていますが

遠方過ぎて

自分の目で確認出来ないと

言う事は

残念でしか有りません。

 

古書の出現を待つしか有りませんが

プレミアが付けられている事も多々。

費用対効果を考えると

入手には躊躇が有ります。

 

今回、現在所持

もしくは確認出来ている本を中心に

他にも収集したデータを基にして

執筆しています。

主要本は

押さえている心算で居りますので

情報は足りているのではないかと

考えます。