親愛なる魂に捧げる 未来を見通すために
ノエルは、授業が大嫌い。
先生の口から、宇宙のこと語られたって面白くない。
本を読んで、思いを馳せて、そこに飛んでいったほうがずっと早いから。
ほんものが見れるから。
だから、授業中は、いつも夢を見ている。
先生の語り口をゆりかごに。
この子は、弟のラルフ。
おてんばお姉ちゃん ノエルを面倒見てくれる可愛い子。
蝶蝶を見つけては追いかけて、帰ってこないノエルを毎日探しに行ってた。
「 あっ ノエル 見つけた。こんなところで寝ているよ 」
疲れきって、すやすや眠る小さな女の子。
じっと見守っているうちに、一緒に寝ちゃった。
しばらくして気がついたノエル。
「 あれっ、ラルフ どうしたの? こんなところで 」
「 ノエル、心配で探しにきたんだよ。早く帰ろうよ、さぁ 」
やっぱり、話しを聞かないノエル。
「 ねぇ、ラフル。この髪飾り可愛いでしょう。ラルフのも作ったからね 」
「 ほんとに似合うね、ノエル 」
「 やだ~、ラルフもね 」
大の仲良し姉弟。本当はね。でも、兄妹みたい。
そして、ノエルは、宇宙図書館で本を読む。
夢中になって読む。
目はくりくり。胸は希望でいっぱい。
周りのことなんて、目に入らないんだから。
そんな女の子も、少しずつ大人になる。
おしゃべりな小鳥さんと、大好きな本を持って、宇宙大学へ向う。
でも、よく見て。ノエルの心は、ずっと少女のまま。
だって、素足だよ。
自然児って、呼ぶんだよね。自由なノエルのこと。
ほらっ、こんなにきれいになった。ノエルさん。
なかなかの美人さんでしょう。
そして、いつか結婚するの。大好きな人と。
現われた素敵な王子様。
でもね、この子の本体は、裸足で自然を駆け回る自由な魂。
それが、一番の幸せだから。
忘れないで、ノエル。
あなたは、天使。
可愛い天使。
こんな素敵な絵を描いてくださった月子さんに、感謝を込めて。
< あなたの絵は、人を幸せにします >
出逢えたことが、幸せです。
電話の向こうから、
ノエルの通う天使の学校の賑やかな声が聴こえたら、行ってみてください。
「 きゃ~あ 」 その大きな声は、あなたの描いたノエル。
幸せいっぱいのノエルの声だから。
< ママ、ありがとう > ノエルより
< ママ、応援してるよ > ラルフより
花束を贈ります。