前回のつづきから。
https://blogs.yahoo.co.jp/katsura_sanmi/64329105.html


迎えたパーティ当日。

アメリカの成功者の豪邸は言葉を失うほど豪邸だった。

ただのニトリやった。

でもチラッと見えた冷蔵庫に付いてた磁石みたいなのに輪ゴムが何個か引っかかってんは、実家を思い出し少し親近感が湧いた。

そんな豪邸のリビングでパーティーは行われていた。
明らかに車3台は持ってそうな男女8人とテイラー・スウィフトが。

60代後半の親にこのことを自慢してもきっと凄さが伝わらないだろう。
マイケル・ジャクソンの家行ったようなもんで押し切ろう。


つかみは着物姿。
着物のまま家に行き、好印象を与える作戦。


スウィフトのリアクションは…

「COOL!」


決まった

あとのみんなも着物を見てナイスリアクション。ありがとう侍。

そして、ベンジャミンの紹介を受けていよいよ落語へ。
大きいテーブルに座らせてもらう。

座布団はなく、高そうな赤色のクッション。

なにしてんと思う。

ネタはこうなるきっかけにもなった、饅頭こわい。

NHKの手話ニュースみたいな感じで、私が喋った後をベンジャミンが横で英語で解説。

だいぶやりにくいがそこは我慢。
勝負は饅頭を食べるシーン。
そこで全てが決まると思い淡々と続けた。

反応はいい。

麺類ではぼた餅とかどうやって訳したのか?と疑問な思いつつと進める。

そしていよいよ饅頭を食べるシーン。
いつもよりゆっくり、丁寧にやった。

スウィフトの反応は…

なんとスウィフトはキラキラした目でこちらを見ているではないか。
何人か拍手までしている。

そしてオチ。
「熱いお茶が怖い」

ウケた。

ベンジャミンの間も完璧やった。

前後は分からなかっだが確かにホットティー言うてた。

そして起こったミニスタンディングオベーション。

ベンジャミンを見たら、
ドヤ顔のグッドポーズ👍

そこからは扇子と手ぬぐいを使ってあれはできないか、これはできないかと矢継ぎ早にリクエストが。

やる度にウケる。

そして最後にスウィフトが、何か動物はできないのか?とのリクエストが。

実はついこの間、兄弟子の三歩兄さんに「動物園」というネタを習ったのだ。
そのネタにはトラが動く仕草で出てくる。
これしかないと思い、やってみた。

そして、トラの鳴き声を犬の鳴き声と間違えるあのギャグをやってみた。

ウケた。

ありがとう。
ここまで「動物園」の完成度を高めてくださった数々の諸先輩方。

そしてありがとう、三歩兄さん。



するとスウィフトが立ち上がり、私にハイタッチをしながら一言、


「Oh…Fantastic!」

その後のことはあまりよく覚えていない。

とにかく夢のような時間だったことは覚えている。


今回わかったのは、落語は言葉さえ通じればどんな相手でも笑っていただけるということだ。

いい勉強になった。

それにしてもテイラー・スウィフトの家のお手洗い、めっっっちゃエエ匂いやったなぁ…



おわり

※このお話は随分前からお気づきかと思いますが、完全なるフィクションです