皆様こんばんは。ブログおよびホームページ管理人の神@北見です。

 

キハ58系パーツ解説として常磐無線アンテナについて書き始めましたが内容が重たいので記事書きには苦労しています。なのでちょっと一息をつく意味もあって、ちょっと軽めのネタを先にご紹介したいと思います。今回のネタはキハ58系の連結器です。え!?連結器は全部同じじゃないの??

 

キハ17系以降の気動車では、軽量化の意味もあり「密着式小型自動連結器」が採用されました。電気式気動車やキハ17系では当初上作用式のものが採用されていましたが操作性の問題から途中から下作用式に変更され、後にキハ17系でも多くは下作用式に交換されています。そしてこの連結器はその後現在まで脈々と使用されております。

 

これだけならば非常に単純なのですが、キハ57はちょっと違う連結器を付けていました。実車の写真は時代柄撮っていないので、イラストでご紹介したいと思います。

 

まずは普通のキハ58です。

 

↑キハ58 8です。

 

↑こんな形の連結器です。

 

 

続いてキハ57です。

↑美濃太田・名古屋にいたキハ57 14です。連結器形状がちょっと変です。

 

↑こんな形の連結器を付けていました。

 

イメージを掴むために、サンプルの写真を見てみましょう。

 

↑普通の気動車が付けている密着式小型自動連結器です。連結器の首の部分が細くなって軽量化が図られています。

 

それに対し、客車の連結器を見てみます。

 

↑ウチには客車の写真が少なく、古い写真でスミマセン。名古屋駅に来たエキスポ号です。客車の密着式自動連結器は首の部分が上下に太くなっています。

 

キハ57の連結器は、この客車用の密着式自動連結器と同じものを付けていたようです。これは、信越本線碓氷峠を超える際に、勾配により連結器にかかる負担が大きいため、より強度のある客車用の連結器が採用されたものと思われます。ちなみに他の気動車は、基本的に動力分散式で連結器にかかる力が客車よりも小さい事から、強度を下げて軽量化した密着式小型自動連結器が採用されています。そのため気動車を貨物列車に連結して回送する際や、東北で多かった客車と気動車の併結列車は最後尾に連結することが指定されていました。

 

キハ57は碓氷峠を超えるということでこの密着式自動連結器が採用されていましたが、同じく碓氷峠を超える当時の向日町区のキハ80系もデカい密着式自動連結器を付けていました。しかし碓氷峠を超える気動車運用は、1966年に長野のキハ57を使用する急行「妙高」が電車化され、また向日町のキハ80系を使用する特急「白鳥」は後に長野周りの編成が「はくたか」に分離され、後に金沢担当に変更になたものの1969年の北陸本線電化で電車化されて消滅しました。以降は他の気動車と取り扱いを統一する意味もあり、客車用と同じ密着式自動連結器を付けていた車両は一部に他の気動車と同じ密着式小型自動連結器へと交換されたものが大半でした。

 

キハ57に関しては大半が小型に交換されており、私が古い大型の連結器のまま残っているのを確認したのは美濃太田のキハ58 14と、中込のキハ57 18くらいでした。全車交換されずちゃっかり古い大型連結器のままの車が残っていたのがキハ58系らしいところでした。

 

 

今回も最後までご覧いただきありがとうございました。それでは次回もお楽しみに!!

 

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にもキハ58系各車の解説がありますのでご覧になってください。