みなさんこんばんは。ブログおよびホームページ管理人の神@北見です。

 

今週は連休明けでやることが溜まっており、しかも今日は本当に久しぶりの日帰り地方出張で非常に疲れました。よってほとんど模型の方の進捗はありません。ある程度進んだ時点で急行「だいせん」はご紹介したいと思います。ちょっとヤスリ掛けをしたくらいでアップしても仕方ないですからね。

 

先週世間では、Tomixさんから発売された「コキ104 新塗装 ヤマト運輸コンテナ付き」で、表記のエラーがあったという事象が話題になっております。これはメーカー交換対応となるようです。「コキ50000積載禁止」となる箇所が「コキ500000積載禁止」と、「0」が1つ多いようです。しかしよく気づく人がいるものです。私は持っていませんが、買ったとしても気づかなそうです。メーカーとしては非常に痛い事象でしょうが、ユーザー側としては交換対応してもらえるということで非常に助かりますね。やはり誤植関係は見逃せないのでしょうか。

キハ58系の模型については、先日Tomix製キロのクーラー配置についてご紹介しました。では「エラー品と、模型としてのデフォルメの境目はどこなのだろう?」というテーマでキハ58系を見てみたいと思います。まずはTomix編です。

 

1.キロのクーラー配置

 

先日もご紹介しましたが、キロ28 2300及びキロ26の初期ロットの製品において、クーラーの配置が明らかに実車と異なっています。最も後位側は間違いなさそうですが、それから前のクーラーが少しずつ前に寄っており、最も前位寄りは実車よりかなり前になってしまっています。しかも、この事象はメーカーが気づいたのか、新ロットでは修正されています。では旧ロット品は「エラー?」という疑問が湧きますが特にエラーという発表もありません。屋根板の別売りも無いので旧ロットを持っている人が正しい屋根板に交換することもできません。クーラーを移設しようとすると結構大変な作業です。

 

↑先日ご紹介したキロ26・キロ28 2300の屋根。新ロットで直っているという事は間違っていたと認識している?? しかしエラーという扱いでは無いようです。旧ロットを持っている人は頑張ってクーラーを移設するしかない!?

 

2.キハ58の乗務員室ドアノブ

 

キハ58系モデルチェンジ車の乗務員室ドアは窪みの中にあります。しかし平窓車は新製時は全てドアに直付けです。しかし、Tomixさんのキハ58系最初期のロットは平窓車のキハ58 400及びキハ28 2300において、ドアノブがモデルチェンジ車と同じになってしまっています。

 

↑キハ58です。手前から1100番台、400番台線バネTNの初期ロット、400番台線バネTNの後期ロット、400番台スプリングTNのロットです。400番台線バネTN初期ロットが、モデルチェンジ車と同じドアノブ表現になっています。

↑キハ28です。手前から3000番台、2300番台線バネTNの初期ロット、2300番台線バネTNの後期ロット、2300番台スプリングTNのロットです。2300番台線バネTN初期ロットが、モデルチェンジ車と同じドアノブ表現になっています。

 

これも比較的早い段階で修正されているということはエラーという認識であったのでしょうか? 特に交換対応とかいう話は既に20年以上前の事なので記憶にありません。

 

↑何度も再掲ですみません。山形駅で撮った快速「月山」のキハ58 699です。ドアノブはドアに直接ついています。

 

しかしこの事象については救済措置!?があります。 JR東日本の車体更新車では全部のドアが交換され、平窓車についても更新車はドアノブがモデルチェンジ車のように窪みの中にあります。

 

↑新津のキハ28 2168。 乗務員ドア以外の乗降ドアを全部交換し、側面の給水口を埋め、Hゴムを黒くし、洗面所の換気窓を埋め、正面貫通ドアのHゴム表現を消す、気合があれば床下のエンジンを換装する…などの手を加えなければなりませんが、この更新車を表現すれば、エラーロットのドアでもOKになります。

 

それと…

 


↑上から例としてキハ58 294、533、778、779です。

旧国鉄の主に郡山区の他、盛岡・八戸のごく一部のキハ58について、乗務員ドアノブがモデルチェンジ車と同じ、つまりエラーロットと同じ状態の車がいました。上記の例以外にも十数両ほどいました。しかし、全車非冷房車です。キハ28では今のところ確認されていません。よって、模型のエラーロットの車の後位側妻板を非冷房車仕様に改造もしくは交換してやれば、上記のような車として再現することができます。

 

このようにこのエラーについては、その状態を利用して使える例があります。私の所有しているキハ58系にもこのロットの車がおり、模型通り通常の冷房車としての用途でしたので全部はじき出しましたが、まだ使う可能性があるという事で一応保管してあります。JR東日本更新車を再現するか、東北にいたドア交換車但し非冷房を再現するか、どちらにしても改造が絡みますのでハードルは低くないですが…。

 

3.1位側乗降ドア脇の手すり長さ

 

キハ58系では1位側のみ前位側乗降ドア脇に手すりがあります。この手すりの長さが、1次車のうちキハ27 1~12、キハ56 1~5、キハ57 1~13については長さが下方へ長くなっており、裾の赤帯付近までありました。しかし、1次車のキハ58・28よりこの手すりが短くなり、以降全て短い形状で製造されました。

 

ちょうどそこをアップにした写真が無くて見づらいですが、矢印の先端が手すりの下端です。

↑有名な深名線のキハ53 502の後位側です。頭の種車がキハ27 2で、1次車のキハ27になります。よって、手すりの下端は裾帯の付近にあります。ちなみに乗務員ドアの手すりも下に長くドアの下端まであります。

 

↑高知のキハ28 2002です。もちろん当時許可を得ての撮影です。ちょっと見づらいですが手すりは裾がRになる手前で終わっています。先のキハ53 502よりかなり短いです。乗務員室ドアの手すりも、ドア下端よりちょっと上までです。

 

もうちょっと手すりの見やすい写真を出します。

 

↑「いさり火」になる前のキハ58 7202(元690)です。上2枚よりは手すりの長さが分かりやすいと思います。ドア脇の手すり長さは1次車のキハ28 2002と同じで、平窓車は以降最期まで変更されていません。

 

では、Tomix模型のキハ58系を見てみると…

 

↑奥から、便所窓が横長の平窓最終次車(14次車)をモデル化した氷見線セットのキハ58、同じく14次車がモデルの急行「のりくら」セットのキハ58、同じく14次車がモデルの急行「きのくに」セットのキハ58、同じく14次車がモデルの急行「べにばな」セットのキハ58、初期型の0番台をモデルにしたJR四国セットのキハ58、一番手前は単品のキハ58です。ちょっと見づらいので少しアップしますと

 

↑最も手前の単品は、1次車の最初期車のごとく手すりが下に長い形状になっています。側面の金型が変わった、0番台仕様のJR四国セットの車は手すりが修正され、正規の位置にあります。(但し四国のキハ58系は、JR四国色になった時点で乗降ドアと乗務員ドアの間にあるタブレット保護板が撤去されていますが…) その奥の「べにばな」「きのくに」「のりくら」「氷見線」セットのキハ58も新金型で側面の便所窓が変わった形状を再現していますが、この時点の金型変更ではこの手すりは修正されていません。

 

では、キハ28はどうでしょうか。

 

奥から、単品のキハ28(線バネTNロット)、同じく単品のキハ28(スプリングTNロット)、JR四国セットのキハ28、急行「のりくら」セットの平窓後期型キハ28、そして「氷見線」セットの給水口が車体中央付近に移ったキハ28です。

 

こちらもアップで見てみると、

↑こちらは、0番台を再現したJR四国セットのキハ28 2000と、最近発売されたばかりの、平窓最終次車をモデル化した急行「のりくら」セットのキハ28はエラーが修正されています。その他は手すりが長くなっています。

 

ちなみにキハ56・27の新ロットを見てみますと…

↑TNがスプリングになった新ロットですが、乗降ドア横の手すりは長い状態です。

 

という結果となりました。

 

つまり最近までずっとこの手すりの長い状態で生産されており、2018年発売のJR四国セットとして0番台の金型を起こした時点から修正され、2017年発売の「氷見線セット」でキハ28の給水口が車体中央付近に移ったキハ28ではそのままでした。以降も新規金型が起こされた急行「のりくら」セットのキハ28以外は修正されていません。

 

以前他のサイトでキハ58系の塗り替えをされている方が、この手すりを埋めて短くする(実車通りにする)作業をされているのを見ました。しかし急行色で使う車を今から何十両と改造できませんよね…。これはもうあきらめるしかないです。せめて今後発売するキハ58系は全てこの部分の金型修正をかけてほしいところです。いったい何の資料を見たらこうなってしまったのでしょうか…。 「模型なんだから完璧に実車のスケールダウンと一致するわけではないでしょう。 ある程度デフォルメや相違はあるものです」ということでしょうか。しかし模型全体のクオリティーが高いだけあって非常に残念です。 せめて先のドアノブのエラーに気づき修正した時点で同時に気づいて直して欲しかったものです。

 

まだ続きがあるのですが、「疲れた・眠い」と言っていた割にはこんな時間になってしまいましたので、次回に持ち越しとさせていただきます。

 

ハッキリ言って走らせて50cm以上離れて見ていると全く気付かないような重箱の隅をつつくような事ばかりですので、細かい事には気にせず楽しみましょう。 ただ、気にしだすと眠れない人も世の中にはいるということで。

 

では次回もお楽しみに!!

 

是非私のホームページ

 

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にも各車の解説がありますのでご覧になってください。