こんにちは。ブログおよびホームページ管理人の神@北見です。

 

今日から4連休ですがコロナの影響で自粛ムードだし天気もあまり良くないしで、模型いじりにはもってこいです。

 

今まで溜まっていたTomixやKATOの各種セットの整備の他、「赤倉」や「ちくま」への転用整備もしようと思っています。整備にあたって各車共通の事項がありますのでここでご紹介しようと思います。まずは「乗務員ドアステップとその周り」です。

 

キハ58系の乗務員ドアステップは、私の分類で8次車まで(キハ27 107まで、キハ28 356まで、キハ56 116まで、キハ57全車、キハ58 548まで)が広幅で、以降は狭幅になります。では広幅の事例を見てみましょう。

 

↑キハ58 23です。

 

↑拡大してみました。ちょっと見づらいですが真ん中にあるのがステップです。広幅であることが分かりますね。あと、色は黒色になっています。ちなみに、2エンジンのキハ56・57・58はステップの内側に元空気溜めがあります。この空気溜めも黒色です。

 

↑キハ28 2014です。見づらいですがこれも乗務員ドアのステップは幅広です。本来このステップは黒色で見えづらく良く分からないのがあるべき姿です。

 

↑キハ28 2345です。こちらは助手席側ですが同じく広幅です。

 

しかし、キハ58の助手席側を見ると。。。

 

↑キハ58 292です。見づらいですが、ステップは狭幅です。元々はキハ58も8次車までは広幅でしたが、冷房化の際に冷房用のKE53Cジャンパケーブルを設置する際に横の機器箱が干渉し、この機器箱が若干後ろにずれました。するとこの機器箱がステップと干渉し、キハ58冷房車の助手席側のステップは製造年次に関わらず狭幅になりました。

本当はこの1~8次車までの非冷房車の写真があると良かったのですが、私が写真を撮り始めた1995年以降はほぼ壊滅でしたので残念ながら写真はありません。

 

↑キハ58 308です。拡大したので見づらいですが、乗務員室床下の機器箱に干渉しステップが狭幅になっているのが分かります。ステップは黒色なのであまり目立ちませんが。

 

↑キハ58 446です。キハ58 441以降は乗務員室床下の機器箱がありませんので、冷房化後もステップは広幅のままです。

 

次は新製時より狭幅のグループです。

 

↑キハ56 118 以前もご紹介した写真ですが、乗務員室ドアステップは狭幅です。同じくステップは黒色であまり目立ちません。機器箱もありません。

 

↑大分のキハ58 728。九州では晩年スカートが取り付けられましたがステップはそのままです。当車は狭幅です。

 

 

↑JR東海の急行「かすが」用キハ58 3001(元714)です。JR東海車は床下が台車を含め全てグレーでしたのでステップも出場後しばらくはグレーで目立っていました。当然狭幅です。しかし暫くすると黒ずんできて分かりづらくなります。当然乗務員室床下に機器箱はありません。

 

 

↑以前の再掲ですが、鳥取のキハ58 1047です。当車のように旧大阪局・福知山局・米子局では黒色に塗られたステップの端を白っぽいグレーで色挿ししているケースが多く、ステップが目立ちました。これは黒だと他車の写真のように位置が分かりづらいため目立たせるための措置であると思われます。ただしステップ全てをグレーに塗っているわけではなく、あくまで黒色で端だけ灰色というのがミソです。ちなみにステップの奥にある元空気溜めは黒色であるためあまり目立っていません。

 

↑鳥取のキハ28 2481です。上記キハ58 1047と同じく狭幅ステップで、ステップの外側端面が白っぽく塗られています。1エンジン車なのでステップの横に元空気溜めはありませんが、元々陰で暗い部分なので良く分かりません。

 

要するに、

 

8次車まで・・・広幅であるが、キハ58 5次車までの冷房車のみ機器箱がずれて干渉するため助手席側は狭幅

9次車以降・・・狭幅

 

となります。新しい方が狭幅なのですが、足を掛けるという点においては広幅の方が良いのか、のちに狭幅を広幅に改造した車が極く若干数存在するところがキハ58系研究の頭を悩ませる点です。

 

↑福知山のキハ58 7208(元625)です。こちら側は狭幅で外面が白く塗られているので良く目立ちますが…

 

↑同車の反対側です。運転席側はなぜか広幅になっています。後天的に改造されたものと思われます。ちなみにこの急行「丹後」の編成、指定席リクライニングシートに改造された7200番台以外は全てモデルチェンジ車になっていて、KATOさんが発売するモデルチェンジ車のモデルのようになっています。

 

いかがでしょうか。ではこれを踏まえてTomixさんとKATOさんのモデルを見てみますと・・・

 

↑「のりくら」セットのキハ58 400番台後期車(793~799、1000~1052)です。ステップが狭幅であるのは良いのですが色がグレーで目立ちすぎ。ステップ前位寄りの機器箱も要りません。

 

↑「アルプス」セットのキハ58 400番台前期車(401~440)です。乗務員室側窓バランサー点検蓋が無いボディを的確に再現していますが。。。 乗務員室ドアステップは狭幅のままで、しかもグレーのため目立ちすぎです。

 

↑同じ車両です。400番台前期車なので乗務員室床下の機器箱付きでステップが狭幅であるのは的確な表現です。しかしステップが灰色で目立つので黒く塗ると良いですね。

 

それではKATOさんのモデルは・・・

 

↑「いいで」セットに入っているキハ58 0番台の206と225(新潟配置)です。突っ込みどころ満載です。まず新潟配置車なのに何故に暖地向けタイフォン??? 新潟は豪雪地帯でタイフォンへの雪詰まりを特に嫌い、古くからシャッター式を採用していたのは当然のこと、晩年はシャッターの動作不良を防ぐために筒状のタイフォンへの改造が進みました。よってこのようなスリット状カバーはあり得ません。実際この番号の実車はシャッター式でした。早々にAssyパーツの寒地向けに交換もしくは筒状タイフォンへの改造が必要です。あと、新潟地区では基本的に単線型スノープロウを採用していましたので、模型のような複線型スノープロウはありません。こちらはTNへ交換する際に単線型スノープロウを付けましょう。あと、今回のテーマの乗務員室ドアステップですが、幅以前に厚みが大きすぎです。そして狭幅になってしまっています。0番台は広幅です。色もグレーなので非常に目立ちます。それから0番台は乗務員室床下にあるべき機器箱が模型にはありません。そのため全く0番台の雰囲気がしません。逆にTomixさんのキハ58は後期車にも機器箱が付いていますので、これを切断したパーツを保管しておき、KATOさんの0番台に取り付ければよいでしょう。ということで抜本的な見直しが必要そうです。

 

↑Tomixさんの「アルプス」セットのキハ58同様、運転席側窓のバランサー点検蓋が無い姿を的確に再現しています。そして0番台ですので乗降ドア下部の丸窓も無い姿が再現されています。しかし端部床下は、反対側と同じく乗務員室ドアステップの表現がオーバーでしかも幅狭になっており、またステップ横の元空気溜めの表現も中途半端になっており、しかもステップ共に灰色表現で目立ちます。ステップや元空気溜めは目立たないけどさり気なく存在しているので、手を加える必要があります。

 

幸い両社とも車体関係の表現はバッチリですので、小加工と色挿しのみで済みそうです。そしてこの小加工で雰囲気が抜群に良くなりますので、これから加工を進めてみたいと思います。

 

↑KATOさんのイケてないドアステップはエッチングパーツと交換、タイフォンと水タンクはお好みで新潟タイプに改造しようかと思います。

 

↑KATOさんの中途半端な表現の元空気ダメは、GMの客車用パーツから流用しようかと思います。数が足りないので全車に施工するのはやめようかな。

 

ということで、加工の様子はまた後ほどアップしたいと思います。それではこうご期待。

 

是非私のホームページ

 

http://kami-kitami.sakura.ne.jp/index.html

 

にも各車の解説がありますのでご覧になってください。