こんばんは。ブログおよびホームページ管理人の神@北見です。

 

ホームページの更新は、先日イラストの修正について北海道用キハ27・キハ56・キロ26が完了いたしましたのでアップロードいたしました。と言ってもあまり目立つ場所の修正ではないので良く分からないですが。。。その割に手間ばかりかかり大変です。

 

ホームページ更新が滞るため「Tomixさんに次模型化して欲しいキハ58系急行」シリーズでしばらくお茶を濁そうと思っており、次は急行「赤倉」なんて良いなと思っていたのですが、該当車両のイラストはJR化後の廃車直前の状態であり急行「赤倉」に充当されていた時期の姿に直さなければなりません。また編成も12両と長く、結局このイラストの修正に時間がかかり更新が遅くなってしまいました。

 

さて、タイトルの通り今回は急行「赤倉」です。キハ58系急行「赤倉」は、名古屋ー新潟間を中央本線・篠ノ井線・信越本線経由で結ぶ長距離急行で、1973年に中央西線が電化後は1982年11月改正まで全区間架線下を走行する気動車急行でした。これは165系の増備が1970年で終了しており、中央西線電化の際には各地から特急化により捻出された165系がかき集められて急行「きそ」の一部電車化が行われましたが、絶対的に数が不足していたからでした。この状態は57-11改正で上越新幹線の開業により一部の急行「佐渡」が廃止されるまで続き、同改正で165系に置き換えられて気動車「赤倉」は姿を消しました。

 

同急行は堂々の12両編成(所定は10両とありますが、名古屋方に2両増結した12両をよく見かけました)で、中間のキロ28以外全て2エンジンのキハ58という強力編成でした。新潟方指定席のキハ58×2両のみ冷房車で、隣のキロ28 2500番台から冷房電源が供給されるという当時は珍しい編成でした。グリーン車は2両連続で連結されており、1両は前述の通り電源供給のため2500番台であり、もう1両は通常の自車給電タイプの100番台でした。100番台と2500番台の連結位置は固定されていないため、自車給電のみの100番台には、自車を飛び越して隣の車両に電源を引き通すために北日本では珍しくジャンパ連結器を設けていました。指定席・グリーン車2両ずつの後ろは、非冷房のキハ58がずらりと並んでいました。1980年までは新潟の冷房キハ58は赤倉用の必要最低限の両数しかいませんでしたので、自由席車に冷房車が入るのは稀でした。1980年には各地から冷房キハ58が転入しほぼ同数の非冷房キハ58が他区へ転出しますが、主に急行「あがの」「いいで」「あさひ」「羽越」等の冷房化に回され、「赤倉」の自由席車に組み込まれることはあまりありませんでした。どのみち冷房を使用できませんから。新潟のキハ58系はその独特のタイフォンカバーの形状(竹槍?状)と、屋根上の平べったい水タンクが特徴でした。キハ58系は車両によるタイフォンカバーの形状パターンが非常に多いので、もうそろそろ選択式にならないかなぁと期待しています。そうすればタイフォンを作り変えて発売する必要もありませんし、ユーザー側も運転時代や地区により選択することができ、非常に良いと思うのですが。すでに455系電車やキハ40系、キハ20系で実績がありますしね。

 

それでは編成例を見てみましょう。400番台以降の各タイプが混ざっています。

 

<キハ58 1012+<キハ58 1019+キロ28 2512+キロ28 114+キハ58 633>+キハ58 459>+キハ58 493>+キハ58 1534>+キハ58 1011>+キハ58 660> +<キハ58 568+キハ58 763>

 

1号車 キハ58 1012

↑新潟では急行「赤倉」指定席用に、1009・1010・1012・1019~1021の6両が冷房化されていました。所要数の関係から同ロットの1011は仲間外れで非冷房のままでした。反対側面で分からないですが、便所窓が横長の長方形タイプの後期車です。通風器が増えたロットですが、前位側デッキの通風器は冷房化の際冷風を運転室へ送るダクト設置のため撤去され、後位側の水タンク脇にのみ残っています。その水タンクは、新潟及び国鉄時代の金沢地区共通のやや平べったいタンクとなっています。モデルとしては以前模型化された急行「べにばな」セットに準じた内容です。タイフォンは新潟タイプの初期で、円筒を斜めに切った竹槍のような形状のカバーとなっているので、新しい金型が必要でしょう。ただしシャッター式から新潟タイプに改造された時期は不明(1970年代末期から1980年代)であるため、時代によって作り分けたい場合にはやはり選択式のタイフォンが有効でしょう。新潟地区では正面窓のデフロスタは運転席側と助手席側両方に付いていますので、北海道用キハ56・27と同じ部品が使えるでしょう。スノープロウは新潟地区は単線型が標準でしたので、ユーザー取付となるでしょう。

 

2号車 キハ58 1019


↑1号車と全く同一です。新潟地区では車両ごとの変化が少ないので、同ロットではほぼ同じ形態でした。上記1012ともに廃車まで新潟地区を離れませんでした。

 

 

3号車 キロ28 2512

↑グリーン車2両のうち1両は指定席のキハ58に冷房電源を給電するため2500番台が新製投入されました。新潟には2510~2513の4両が配置され、急行「赤倉」「越後」に使用されましたが、1971年4月に「越後」の受け持ちが新潟から長野に変更され、2510は長野へ転属しました。よって以降は2511~2513の3両体制でした。3両配置で2両使用という運用であったことになります。特徴は、雨どいが赤く塗られていたことで、雨どい位置の低い当車は非常に目立ちました。急行「赤倉」からの撤退後は揃って福知山へ転属し、晩年まで急行「丹後」で使用されたのは有名な話です。

 

4号車 キロ28 114

↑Tomixさんが未だ模型化していない、AU12対応冷房準備車をAU13で冷改したグループになります。試作車を含め、109~138の30両のみのグループです。このグループは東北地区に多かったこともあり4VK に換装した車は8両のみでした。模型化するとなると床下以外ほぼ新規製作になります。現車は新潟生え抜きで急行に活躍し、57-11改正で用途を失い廃車されました。

 

5号車 キハ58 633


↑5号車以降は普通車自由席で、10号車まで6両の非冷房車が同じ向きに連なるのは圧巻でした。但し組成に制約の少ない気動車ですので、たまに向きの逆の車も混じっていたと思いますが。全て非冷房車ですが、車体側面は今までTomixさんが模型化している各タイプで数ロットを再現できるようになっています。当車はオーソドックスな単品と同仕様です。非冷房で通風器6個タイプになります。屋根上水タンクは新潟タイプ、タイフォンカバーなどの特徴は1号車の1012と同じです。

 

6号車 キハ58 459


↑6・7号車は、7次車を選んでみました。運転室側窓のバランサー点検蓋が無いタイプなので、急行「アルプス」セットに入っている側面を使用することになります。新潟では積極的にテールライトの外ばめ化を行っていたので、外ばめの正面部材を使うことになるでしょう。非冷房で通風器6個タイプになります。屋根上水タンクは新潟タイプ、タイフォンカバーなどの特徴は1号車の1012と同じです。

 

7号車 キハ58 493

↑上記7号車と同仕様になります。

 

8号車 キハ58 1534


↑冷房準備車のキハ58になりますが、水タンクは原形のFRP製のままで、Tomixさんが模型化しているそのままで問題ありません。新潟時代のタイフォンカバーは詳細が不明なため、新潟タイプとシャッター式を選択できるとよいのですが。。。 新潟には1533と1534がおり、どちらにしても良いでしょう。

 

9号車 キハ58 1011

↑平窓車最終次車ながら、新潟の他の同次車が冷房化されたのに対し1両のみ非冷房で残ってしまった車両です。車体関係は1・2号車と同じで便所窓が横長になりますが屋根は非冷房になります。通風器は8個タイプなので、ユーザー取付となるのでしょう。現車は新潟地区へのキハ110系投入により小牛田へ転属しますが、非冷房でありキハ40系と交代する形で早々に廃車となりました。

 

10号車 キハ58 660

↑5号車の633と番号は近いですが11次車となりますので通風器が8個タイプとなります。Tomixさんではユーザー取付となっているので問題ないでしょう。屋根上水タンクは新潟タイプ、タイフォンカバーなどの特徴は1号車の1012と同じです。

 

11号車 キハ58 568

↑5号車の633と同じ形態となります。

 

12号車 キハ58 763

↑10号車の663と同じ形態になります。

 

新潟では同次車同士の形態はほぼ同じで、更にある程度連番で配置されているので、ナンバーの選択はしやすいと思います。1980年以降にタイフォンや水タンクが改造されますが、パーツ添付で選択できるようにすると年代設定にも幅が出て使いやすくなります。

 

通常期10両繁忙期12両の単一長大編成なので、Tomixさんが仮に模型化するとなると、それなりの軍資金を覚悟しなければならなくなります。。。 しかし2連キロでしかもその2両が別仕様、同じ向きにずらりと6両並んだ非冷房のキハ58など、魅力と貫禄たっぷりの編成で、ぜひとも模型化したい編成です。 「ざおう」「いいで」を模型化していることを考えると、KATOさん向けなのかな。KATOさんはタイフォンも選択式ですし。待ちきれない方は水タンク・通風器・タイフォンなどをちょっといじれば今発売されている製品からも比較的容易に再現することができます。

 

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