キハ58系のイラストを描く際には、過去に撮影した写真や雑誌等に写っている写真を基にするのですが、写っている車両が何番なのかが判らないと記録することができません。そこで、車番を読み取る方法を北海道から順に見てゆきたいと思います。

 

北海道は非常に分かりやすく、急行型・一般型気動車の場合正面窓下に番号が書いてありました。これは現在も同じでキハ40でも見られます。但し国鉄時代は、ナンバーを正面窓下に書いていたのは札幌・旭川・釧路の鉄道管理局のみでした。青函局では本州である青森の影響が強かったのか、本州と同じく折板に形式・車番を書いていました。

 

札幌・旭川・釧路では車番が書いてあったものの、形式は書いていないため、キハ56かキハ27かは別のポイントから見分ける必要がありました。1エンジン車と2エンジン車を見分ける方法はまた別の機会にご紹介したいと思います。

 

↑正面窓部赤色直下に車番が書かれたキハ27 211

 

 

また、旭川では釧路・苗穂と比べ低い位置に車番が書かれるという特徴がありました。苗穂・釧路では正面窓赤色部の真下に位置するのに対し、旭川では丁度標識灯掛けの高さくらいでした。しかし国鉄末期に旭川車両センターが廃止され苗穂工場担当に変更されると、この特徴も無くなってしまいました。

 

↑標識灯掛け付近の高さに車番が書かれた旭川のキハ27 23 現在も三笠鉄道村で見られる。

 

 

函館では、前述の通り貫通扉折り板に形式車番が書かれていました。また色にも特徴があり、折り板は灰色に塗装され、車番は赤色で書かれていました。これは同じく函館配置のキハ82やキハ24等でも見られましたが、何故かキハ21・22やキハ40は道内他の地域と同じく正面窓下に車番が書かれていました。このあたりの理由は良く分かりません。形式まで書かれたのは有難いですが灰色に赤字で目立たず、また折り板の裏に書いた文字は、連結時の折り板同士の摩擦で塗装が剥げてしまい、文字が判別できないケースが多々ありました。

 

↑折り板が灰色に塗られ、赤色で形式車番が書かれた函館のキハ27 107

 

↑折角折り板に車番が書いてるのに、塗装が削れて読めない例(長野のキハ58 403)

 

キハ58系の写真から車番を特定するのはとても大変なのです。次回は東北地区をご紹介したいと思います。