これは私の過去の話です。 | カミグセのブログ

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演劇ユニット「カミグセ」のブログ

こんにちは。出演者の松島です。

どんなブログを書こうか迷っていましたが

今回の作品テーマが「失恋」ということなんで、僕の失恋っぽい話を書きます。




高校2年生の2月、朝登校すると下駄箱に可愛らしい手紙が入っていました。

「これは来た!」と1秒半で状況把握し、手紙をポケットに捩込んで教室へ

すぐ開いて中身を見ればいいものの、心底舞い上がってしまい、そのぶん警戒心がいつも以上に強くなって教室で手紙を開くことに躊躇する僕。普段ならポーカフェイスを決め込む僕でもその日はものっそい気持ち悪い顔になっていたと思います。


放課後、めったに人が来ないトイレの個室に駆け込み、ポケットから手紙を取り出す。まじまじと見つめながら、
俺の青春はこの手紙のためにあった!
自転車二人乗りの夢が現実に!
もうサマーウォーズをイライラしながら見ないですむ!
付き合った後の情景が次々と頭を駆け抜け、いざ手紙を開封!











「松澤遼さんへ」


名簿一個前の松澤宛でした


後輩の夏美ちゃん(仮名)下駄箱間違えてました。

手紙には松島にはかすりもしない内容が綴られ ショックどころか逆に松澤はそんないい男なのかと モテる男の人間性に感心してました。


陸上部のイケメン松澤


登山部の不登校松島


F1層から絶大な支持を受けても何ら不思議じゃないイケメン松澤。一方で当時の僕は半分不登校、だけど部活にはしっかり行くクズ野郎。
そりゃ僕が女でも陸上部の爽やかイケメンに票を入れますよ。不登校登山部とかなんて健康的な不登校だろうか。

新時代を代表するジャンルにでもならない限り、票どころかガムの包み紙すら入らないであろう不登校登山部の僕はこの時確信しました。


「俺、たぶん女運ねーわ」


トイレの個室で未来を見つめる17歳。まさか夏美ちゃんも、大好きな先輩を振り向かせるために愛を綴った手紙が、全然顔も知らない男の黒歴史に綴られているなんて夢にも思っていないでしょう。

もうどうでも良くなり、トイレを出て松澤の下駄箱に手紙ぶち込んで帰りました。

とりあえず今でもサマーウォーズ嫌いです。