弓道 -不動心- | シーズーのジャッキーの毎日

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工学系研究者ですので、自分の属する学会で発意研究を致しております。
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弓道 -不動心-

凛とした佇まいの日本女性が無心で弓を放つ。ただそれだけで美しい。

上記の動画リンクが上手く動作しなかった方は↓へ

弓道 -不動心-

上記記事では東京農業大学の選手として居ますが、この選手は日大の射手の様です。

個人的に、高校生の頃まで「弓道」をやって居ました私も、弓道場で弓を放つ女性の所作は美しいと思って居ます。
私の流派は弓馬故実の流れをくむ「礼射系」「小笠原流」で、弓をやって居る殆どの人達はこの流派だと思います。この系列の流派として「武田流(細川流)」も。
他に代表的な「武射系」の流派は、日置流(大和日置)(へき)日置流(伊賀日置)(へき)大和流(やまと)などなど。

しかし、ちょうど1968年メキシコ・オリンピックが終わって暫くして、次の1972年ミュンヘン・オリンピックと、一つ後の1976年モントリオール・オリンピックからアーチェリー(洋弓)が正式種目になるとの報道がありました。
私の弓道の師匠が、何を勘違いしたのか「弓道がオリンピックの正式種目になるのだから、諸君も頑張って修練に励んで欲しい。」と、弟子たちを集めて訓話を述べたのです。
私は洋弓もして居ましたので、即座に「師匠、柔道ならともかく、剣道も弓道も世界中でどれだけの競技人口が居ると思うのですか?正式種目になるのは洋弓です。」と反論を。
師匠は「私に楯突くとは、破門だ!」と・・。

破門された身ですので、大きな事は言えませんが・・弓を放つ女性は美しい・・。

さて、上記の話題にも出ましたが、和弓(長弓)と洋弓(短弓)は歴史的な弓の起源として二大勢力となって居ますが、和弓が属する長弓も日本だけでなく全世界に広く分布して居ます。

長弓;英国のグレートブリテン島にロングボー=長弓と呼ばれる弓が在り、基本的に和弓と同じ様に(形態が違いますが)歩兵が使用する弓として使われて来ました。
 一方、アフリカ大陸、アマゾン流域でも一部原住民が使用して居ました。
 我が国に於いて、本来は歩兵の武器としての役割から、弓術が武家の最高位の武術として発展し、騎乗でも使う様になり「流鏑馬」として残って居ます。
 民俗考古学から云うと、我々日本の和弓は海洋民族である「オーストロネシア語族」の『太平洋型長大弓』移動と共に、我が国にもたらされ、他国と違い短弓に淘汰される事無く、弓の主役として今に残って居ます。

短弓;狩猟民族の弓として、長弓より遥かにポピュラーな弓で、考古学的にも全世界の遺跡から出土されて居ますし、現在も各地に残って居ます。西洋の短弓は「アーチェリー」と呼ばれ、オリンピックの正式種目の一つでもありますね?

石弓;上記の弓とは別に(弓をやって居る者からは邪道の様な感覚の弓)、西洋では「クロスボーorボーガン」中国では「弩(どorおおゆみ)」と呼ばれ、機械化され銃床に板ばねを装着し、強力な板バネに張った弦をテコやクレインクインと呼ばれる手回しハンドルに依って、弦を引き金(トリガー)に接続された器具に矢と共にセットし、ただ狙いを定めて引き金を引くだけの弓です。
 この弓は武術として鍛錬の必要が無く、安易に誰でも使える事から歩兵の武器に採用され、多くの騎士たちが鎧を貫通され犠牲になりました。その為に西洋では「1139年第2ラテラン公会議」に於いて「キリスト教徒同志の戦いでは使用が禁止」されて居ます。

それでは・・長弓や短弓を描いた音楽データが見付からなかったので、石弓ですが下記をお聴き下さい。
最後に彼女(Zlata Ognevich=ЗЛАТА ОГНЕВИЧ)がウイリアム・テルの様に頭の上では無くて手の上の林檎を・・
ЗЛАТА ОГНЕВИЧ
КУКУШКА

ウイリアム・テルは石弓の名手でしたね?
Rossini:
William Tell Overture