【半導体製造装置関連】
車載向けなど品不足深刻、設備投資本格化の恩恵大

「半導体」が世界の投資家の熱い視線を集めている。“産業のコメ”と呼ばれる半導体は、スマホや5Gなど「通信」、「データセンター」「自動車」などあらゆる場面で使われ、その需要は急拡大している。

デジタル社会構築に向け欠かせないキーパーツであることから、米国と中国の覇権争いにも関連し、半導体を巡る国際的な競争は激化している。

特に、足もとでは車載向けなどを中心に品不足が深刻化している。日本は半導体製造装置関連で世界的高シェアを誇る企業が多く、足もとでは強力な追い風が吹いている。



【 ローツェ <6323>
~4期連続最高益更新へ

ウエハー・ガラス基板搬送装置最大手。
半導体ウエハーの運搬装置では、窒素を充填し製品の劣化を防ぐ機器などに強み。

テレワークなど新しい様式の定着による設備需要に加えて、高速通信規格5Gの本格普及や自動車高機能化などで、引き続き半導体関連装置の需要拡大を見込んでいる。

22年2月期連結営業利益は、前期比9.6%増の102億800万円と4期連続の最高益更新を目指す。



アドテック プラズマ テクノロジー <6668> [東証2]
~高周波プラズマ電源で高実績

同社は半導体装置向け高周波プラズマ電源装置のトップメーカー。

21年8月期第2四半期累計(20年9月~21年2月)の連結営業利益は、前年同期比1.5%増の4億4400万円にとどまった。

ただ、足もと設計案件が増加しており今後の受注回復に備えて、国内外における技術サービス、生産ラインの増強などトータル体制を強化している。

今後は、中国や台湾、韓国の現地装置メーカーへの営業、技術提案を強化し、現状シェアの2倍を目指している。



【 シグマ光機 <7713> [JQ]
~光学部品ニーズが堅調に推移

同社は、半導体や液晶製造装置など産業応用分野向けのレーザー光学関連部品メーカー。
「光学加工」「機械加工」「システム化」という3つの技術をワンストップで提供することを強みとする。

足もとでは、国内・アジア地域を中心とした電子部品・半導体業界向けに、レーザー加工機・検査装置の組み込み用光学素子・薄膜製品や、光学ユニット製品の需要が堅調。

4月に発表した21年5月期第3四半期累計(20年6月~21年2月)の連結営業利益は、7億0300万円(前年同期比19.4%増)と2ケタ増となった。