大塚阿波踊りに出掛けてきた。
16時に大塚駅南口に集合。
昨日までのすさまじいばかりの残暑が、午前中の雨でぬぐったように消えていて夕方の今、とてもしのぎやすい。
徳島や高円寺での阿波踊りの様子はニュースで毎年やっている。
人でごったがえした場所は苦手なので自分とは関係ないと思って観ていたのだが、今日はカメラ教室なので逃げるわけにはいかない。
17時より阿波踊りがおこなわれる通り(大通り演舞場)まで。
思っていたよりも人の数が多くない。
簡単に沿道の最前列の場所を確保できた。
ありがたいことに、段ボールまで道路に敷いてくれていた。
目の前を一杯に、法被や着物の色たちが、小刻みに、それぞれのリズムで律動している。
踊りを習って、参加して見たい気押持ちが起こったが、腰の具合が良くない。
踊りがスタートしてから1時間。
気がつくと、沿道には何重もの人垣ができあがっていた。
最前列の場所を離れ、沿道の付近を歩いてみることにした。
『ノルウェーの森』 に出てきた、主人公の大学のクラスメイトの女の子(名前は思い出せない)の実家は本屋だったのだが、確か大塚ではなかったか?
家に帰ってから、『ノルウェーの森』をパラパラとめくってみたら、はたして大塚であった。
最近、記憶力のなさにうんざりしていたのだが。
「大塚駅の近くで僕は都電を降り、あまり見映えのしない大通りを彼女が地図に描いてくれたとおりに歩いた。道筋に並んでいる商店はどれもこれもあまり繁盛しているようには見えなかった。 (略) そんな道を十分ばかり歩いてガソリンスタンドの角を右に曲がると小さな商店街があり、まん中あたりに『小林書店』という看板が見えた。たしかに大きな店ではなかったけれど、僕が緑の話から想像していたほど小さくはなかった。ごく普通の本屋だった。」
クラスメイトの名は小林 緑であった。