おはようございます。
老若男女問わず、人間関係での悩みは尽きません。
それはほとんどの場合、相互理解に欠けることが要因ではないでしょうか。
自分が正しい、相手が間違っている、わかってない、理解できていないとか。
または、自分のことがわかっていない、どのようにみられているか理解できていないなど。
最近では、コミュニケーション能力の低下がいろんな場面で取沙汰されて社会問題となっています。人間関係で傷ついてしまうと、他人に対して一時的に恐怖心を抱いたり、自分の気持ちを打ち明けることに苦手意識をもってしまうことがあります。
一時的な恐怖心や苦手意識というレベルではなく、かなり長い間苦しみを抱え続ける人が増えてきていますし、他人との関わりにストレスを感じるケースも増えてきています。
その原因ってなんでしょうか。
一つは核家族化があります。
以前は、三世代家族が多かった日本。学校から帰ると「ただいま」「おかえり」というように声かけがありました。
子供たちは、学校であったこと、出来事、友達と話したこと、遊んだことを家族に話し、大人は子供の話しに耳を傾けているという風景がどこでもありました。
しかし『核家族』が進んだ今では、学校から帰っても「おかえり」という人がいないケースもあります。祖父母と別居していたり、同居していても玄関が別々だったりと子供が安心してコミュニケーションをとれる家族がいないという環境が増えています。
人は他人と関わることで人間関係の作り方を学んでいきます。
つまり『核家族化』はコミュニケーション学習経験ができにくい環境でもあるのです。
もう一つは「競争社会」と言えます。
一時期、ゆとり教育が導入され、緩和されたと思っていたら、いろんな「教育的弊害」が指摘され、子供たちは塾や習い事で忙しくなったとさえ言われています。そして親子とも、競争意識からか、成績に執着しすぎ友達を「ライバル」としか見ることができない子供も増えてきています。
この競争社会は、同世代の豊かなコミュニケーションを築きにくい環境を作り出しているのです。
お互いの気持ちを理解したり、察したり、相手が傷つかないよう伝えるなど大人になってから必要になるコミュニケーション能力が育ちにくい状況といえるのです。
もう一つ付け加えるならば、大人になって気が付いたことですが、年齢に関係ないということです。
現代の要因もある一方、これまでの生育環境によっては、相手の心を理解しようという言動ではなく、態度でもなく、周囲を傷つけていることに気が付かない人もいるということです。
それは例外的にある種の「障害」をもっていることもありますが、長い間の人間関係で学んでくることがなかった人たちもいることも頭の片隅に入れておくべきことです。
ならば、そういった場合、理解できる側が、相手の状況や資質を観察し、その相手にあったコミュニケーションを取らなければなりません。
そのためにも「コミュニケーション能力」は高めておかねばなりません。
職場、学校でも誰もが気持ちよく過ごすことができる空間作りは「コミュニケーションを円滑にするスキル」によるからです。