でくのぼうになりたいって、言っていた昔の人がいます。
「雨にも負けず・・・」のあの人です。
最初に知ったのは、小学生だったか、中学校に入ってからか。
それほど関心はなかったかもしれません。
「お人よしじゃん!!」ってくらいにしか思っていなかったのかもしれません。
しかし、年齢とともに、社会のいろいろな情報を知り、それなりに「欲」というものが芽生えてくると、この「意味」というものを噛み締めることができます。
もっと食べたい、もっとえらくなりたい、もっとお金持ちになりたい・・・。欲は限りないものでございます。ないかしらを得ても、まだ「足りない」と言っているのですから。
困ったものです。
しかし、その果てしなき「欲」が、人生の苦しみを芽生えさせていることは間違いのない事実であることも社会に出て知った事実。
自分の欲が大きいほど、さらに大きな「欲」を持つ輩によって、その欲を利用されることが多々あります。
ずる賢い輩はうじゃうじゃいるものでありますなあ。
欲はほどほどにってことでしょうか。
欲を持って、目的を達成したあと、どうなりたいかってほとんどの人は思うことでしょう。
「のんびり家ですごしたい。」「旅行に行きたい」「レジャー」などなど
そのしたいことの先はというと、実は空っぽだったりする。
こんなものか。と。
あれだけせっせと頑張ってお金もちになったものの、その「お金」に関してあらたな悩みや問題がでて自分を苦しめることもある。
なんだったんだ、これまで。
ということも。
また病気をしたり、事故をして、大金を使えたくても使えないことだってありえる。
そんなはかない夢にために、すべてをささげてきたのかという後悔も生まれる。
でくのぼうとなりたいと言った、この人物はここまでを見ていたのかもしれないなあと思うのであります。
シンプルに、人と人の関係と本当の幸せって何かという問いの結果だろうかな。
最近の映画「のぼうの城」。
この城主は領民からでくのぼうと呼ばれ、「のぼう様」といわれていたそうな。
しかし、この領主様は領民思い。
農地で耕す農民をみては手伝いたいとしても不器用で迷惑がられていたそうです。
それでも領民に慕われ「のぼう様」と呼ばれていたんだとか。
一番、人として何が一番の宝かということかもしれません。
知識、技術、名誉、名声、地位、財産とかとかく「欲」にばかり目にいく世にあって、最後に残るものがなんであるかの「ヒント」があるようです。
上記の「雨にも負けず」とこの「のぼうの城」。
人としての幸せな時間を作るために何が大切で価値があるのかを再度考えてみたいものです。