事故や大きな出来事に遭遇した場合、驚かない人はいないものです。
しかしそのような場合には、まず、その場の状況を的確に把握する必要が重要です。
「どういった人が、なぜ、いつから」倒れているのか把握することです。
今回の多くの犠牲者が出た震災でも「把握」することが、命を救う第一歩です
きちんと把握していれば、その後の救急医療の手配をするにあたって正しい説明をすることができます。
いわゆる、応急処置は傷病者に対して必要な処置を施し、医師や救急隊に引き渡すまで傷病者の状態を悪化させないように行われる手当てです。
手当てにあたって次にかかげる禁止事項に注意し、患者の救命を第一に考えてできるかぎり努力することが大切です。
~~~応急処置の禁止10項目~~~
①病状診断の禁止(治療を行わなくても病名や病状を決定してはいけない)
②治療行為の禁止(治療は医師のみ行える行為)
③生死の判断(生死の判断を行えるのは医師のみ)
④薬品使用の禁止(薬を服用させたことによって副作用を起こす可能性がある)
⑤手当ての強要の禁止(ただし、生死にかかわる場合は例外)
⑥秘密漏洩の禁止(患者の秘密を知ったとしてもけして第3者に話してはならない)
⑦現場論争の禁止(手当てをめぐり患者の前で論争することは信頼を失う)
⑧無謀行為の禁止(二重事故、二次災害の防止を考え危険を避ける)
⑨営業行為の禁止(手当てを行ったことによって代償を求めたり、受けたりしてはならない)
⑩差別行為の禁止(人種、性別などによって差別することなく、緊急度の高い者から手当てを行う)