約半月前のことだ。いつもの酒屋に酒を買いにいっていた。いつもの日本酒をかごに入れているとレジから店のお姉ちゃんが走って近づいてきた。この年で若いお姉ちゃんが近づいてきてくれることなどはない。何事かと身構えていると、「10月1日は日本酒の日です。その記念に特別にお酒を絞って予約販売します。もうすぐ予約がいっぱいになります。2月の立春搾りを確かお買いになったと思いますのでこれを予約しませんか。」ということであった。酒飲みであることをしっかりと知られてしまっている。ばれたら仕方ないので1本予約した。4合瓶で1500円。普段飲んでいる純米酒は2リットル入りの紙パックで1030円。玉のぜいたくは許されるだろう。
そして、1日。店に酒が届く。
保冷剤を入れた保冷袋に入れてくれた。そして、「冷蔵庫に入れて1週間以内に飲んでください。」。たったの4合だ大事に飲みたいので2日は持たせようではないか。
ラベルの裏を読む。
こういう能書きを読むと味がよくなるような気がする。下の所を見ると、
ふむふむ、ちゃんと純米酒だ。アルコールもしっかりと入っているのがうれしい。製造は大和酒造。「雪の松島」を醸しているところだ。2月の立春搾りもおいしかった。期待できそうだ。
晩御飯は今年の初さんまだ。今年のサンマちゃんはスリムな奴が多い。とりあえず塩焼きにする。
ガラスのぐい飲みに酒を注ぐ。一口グイッと行く。炭酸の刺激が少しある。さっぱりとしているがふくよかないい味だ。さんまをひと切れパクッといく。グイっと行く。あーーーー。幸せが口から広がる。結局気が付けば半分なくなっていた。この感じだと明日で終わってしまう。残念だけれども飲んでしまうだろうな。明日は何で飲もうかな。