「和歌山平野北部の植物・昆虫・地形」の観察会 | カメポンニュの足跡

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関西がホームグランドです。自転車や徒歩、自家用車であちらこちらを本能のままうろついています。

 21日は和歌山市加太での植物・昆虫・地形を観察する行事に参加した。南海加太線の八幡前駅に10時15分集合だ。電車で行くと行きの車内でついつい飲んでしまいそうなので車で行くことにする。

 車は河西緩衝緑地の駐車場に止める。公園までは道が細く分かりにくい。事前にストリートビューで予習をしておく。9時前に到着。なんと駐車場は満車近い。危うい・・。

 和歌山の人はすごい停め方をする。奥の白い車は多分出られないだろうな。大阪でこんな停め方をするととても危険だと思う。

 奥の木の花が満開だ。

 多分センダンだと思う。近所で見たことがあるので分かった。ここから15分ほど歩くと集合の八幡前駅に着く。10時前だったが主催者の方や参加者がすでに集まっていた。この本屋は日曜日が定休日なので集合しても迷惑をかけない。

 しかし、本屋でたばこを売っているというのはなかなかすごい文化だ。

 10時15分に皆さんが集まり今日の説明がある。最初に「今日は昆虫担当の者が都合で欠席です。」とアナウンスがある。捕虫網や虫かごを下げた子供さんが何組もいる。本格的な網を持った高校生もいる。彼らはかなりショックだったことだろう。

 午前中はこの辺りて浜堤列を観察する。私はこれが目的だ。

 まずはこの線路沿いだ。

この東西方向に走る線路は堤防状の地形の上にひかれている。弥生時代にできたものだという。ここから南の海岸へと向かう。いったん下り坂になりまた登り坂になる。東西に浜堤が並んでいるのだ。

 登ったところがここだ。

 後ろの盛り上がりが浜堤だと私は思っていたが、青い服を着た人のいるところが浜堤で向こうの高いところは砂丘だという。切ってあるところへ行くと確かにそこは砂が積もっている。この辺りは平安時代のものだという。この砂丘からいろいろな貝殻で出る。貝塚の可能性があるとのことであった。子供たちは貝殻を一生懸命探していた。貝殻を虫かごに入れて喜んでいるのがとてもかわいい。

この砂丘はウラシマソウの群生地になっている。花が終わっているのが残念であった。

 このあと、江戸時代の浜堤をこえて今の浜堤の向こうの公園に着いた。何とここが私の車を止めたところだ。ここで昼食。午後は2kmほど歩いて磯ノ浦海水浴場の辺りで海洋植物や生物を見るとのことだ。

 ここでいつものように離脱しようかと思ったがわがままをしていると次から参加を断られる可能性があるので素直についていく。加西公園の中をとにかく歩く。先頭では案内者さんと子供がしりとりをしながら歩いている。案内者さんは「しりとりはラ行だ。」と言ってラ行度終わる言葉を子供にぶつけている。子供は必至で考えて答えている。母親の言葉によると負けず嫌いの子供らしい。大人げない案内者さんと曲げず嫌いの子供、子供を冷やかすお母さんなどを観察して楽しく30分ほど歩いた。これは私たちの観察会ではない風景だ。

 ついてすぐの砂浜はハマボウフウが咲いていた。大阪ではとても珍しいものだがここはたくさんあるとのことだ。咲いている奴や砂に埋もれた蕾が面白い。

 運河のカニを眺めたり砂浜の何かわからない生物の穴を眺めてりしていたら案内者さんが何やら軽石を持ってきてくれた。浜に打ち上げられた海藻の中に入っているとのことだ。これは数年前沖縄などでえらいことになった「福徳岡ノ場」から出た軽石だという。当然探しに行く。このほうががぜんやる気で出る。

結局これだけ見つかった。

 2年前に噴出したものがまだこうして漂着しているというのはすごいことだ。噴出した量もさることながら漂流している距離や時間もすごい。海の循環をとらえる難しさが感じられた。福島で海洋放出しようとしている水はどういう風に循環するのだろうか。時間と共に薄まりながらもこのように海岸に近づくと考えたほうがいいのだろう。困ったものだ。

 砂浜に住んでいるいろいろな昆虫を高校生の少年が採集して説明してくれる。カニを捕まえて砂に潜るところを見せてくれる。色々と面白いものを見て3時前に解散。なかなか楽しかった。皆さんは目の前の駅から電車に乗る。私はまた2kmほど歩いて車へと向かう。しりとりが聞けないので少し遠く感じた。