22日。いい天気だ。今日は自然観察グループの私の所属する班が新入会員の歓迎観察会をするという。西宮名塩駅から武田尾駅まで歩き、武田尾で一席を設けるとのことである。申し訳ないが私はまだ集まっての飲食は控えたいので観察会のみの参加とさせてもらった。
家から武庫川まで行き、サイクリングロードを逆瀬川の終点で降りる。川沿いに生瀬を目指す。途中に温泉が噴き出すマンションを見る。今日も自噴していない。チャンスを作って噴き出すところを見てみたいものだ。
生瀬橋で176号線に合流する。道幅が狭いので気を付けて走る。4車線化にする工事が進んでいるので後しばらくしたら走りやすくなるのだろう。でも、ここの工事は長い時間かかっている。西宮名塩の街並みを右手に見ながらすすむ。いったん左に国道を外れてから国道の下をくぐり駅に着く。まだ9時過ぎだ。
集合が10時なので誰も居ない。当たり前だ。駐輪場をのぞく。100円で止められるが平たいところなので壁にもたれさせねばならない。平日はいっぱいになるみたいだが、日曜日はすいている。ここに預けてもいいが、今日は武田尾まで押して行って、そこからの走りも楽しみたい。
10時に皆さんがそろう。14名の参加だ。出発する。駅の案内地図には国道を回るように書かれているが道をよく知っている皆さん方は住宅地の中の近道を進む。
道端にはセンダンが咲いている。近くで見るとなかなか可愛い花だ。
橋のたもとには二等水準点が設置されている。
三角点は有名だが水準点はあまり取り上げられない。道路横の目立たないところにあるから仕方ないのかもしれない。ちょっとかわいそうな気もする。
廃線跡に降りる。コースを少し外れたところに小さな植物園のようなところが作られている。これはヨコグラノキという物で葉の付き方が面白い。
この隣にはカギカズラがある。
これが名前の由来だと一発でわかる。これには実がなっていた。
廃線跡に戻る。ハイキング客はかなりいてる。この天気だから当たり前だろう。これは葉が互生なのでガンピだという。
葉が対生ならキガンピになる。口で言うより見せてほしいものだと心の中で説明を聞きながら叫んでいた。しかし、先でちゃんとキガンピが出てきた。確かに対生である。
こちらは実ができている。
アシタバがなぜか生えている。この大きな部分はあくが強くて食べにくい。新芽をかじったらこれならいけるという感じがした。
このコースの目玉のトンネル。くり抜き方が面白い形をしている。
ライトをつけてトンネルに入る。しっかりと暗い。トンネルを抜けて進む。シラキが花をつけている。高いところで花がついていることが多いので目の前で見られるのは珍しいかも・・。
サルトリイバラが実をつけている。「青リンゴの味がするよ。」と言われて口へ…。うっすらとはリンゴ感はあるが、無理がある。もっと熟したら味がよくなるというが…。
2つ目の長いトンネルを通る。途中で天井に2匹のコウモリがいた。自分の家の中を他人がワイワイ言いながら通過されたらうっとおしいとは思うのだが、休日のみと我慢して暮らしているのだろうか。
トンネルを越えてしばらく行ったところの蛇籠に腰かけて昼食タイム。
昼食後、まずはダンコウバイを見る。葉の形が面白い。
ここから進むと、先に行った人たちが崖を見ている。
マムシが崖を上っている。杖でちょっかいをかけようとする人、それを止める人、石を投げる人、逃げる人などいろいろな反応をしていた。皆さんの好奇心は旺盛である。マムシに噛まれても何とかなりそうな人ばかりであった。
トンネルを抜けて橋を渡る。
このコースをハイキング道としてから橋をちゃんと整備した。安全だが鉄道のままのほうが渡るのにスリルがあっていい。自己責任で通る場所があってもいいかと思うがいろいろな事情があるのだろう。
次のトンネルを抜けると壁にツメレンゲが引っ付いている。これは珍しい種類だそうだ。
昼食後はどうしてもペースが上がる。
オニグルミがたくさん生えている。
広場では慰霊碑が立っている。
第二次世界大戦前後の朝鮮人の労働者の慰霊碑だ。2020年に建立されている。なぜこんなに時間がたってからなのだろうか。全くわからない。
3名でしばらく先行する。後続を待っているときに目に入ったのがこれだ。「ヤマブキ???」
後続の方々に聞いて「???」は取れた。
歓迎会は3時からの予約であったがまだ2時30分前だ。
我々が予約している場所は他のグループが座ってほワイワイと飲んでいる。時間まで待つしかない。広場でダラダラとしていると駅のほうから見慣れた面々が歩いてくる。別の班のメンバーだ。彼らも観察会をしていて、この店を予約しているという。彼らの場所は開いている。当然のごとく合流しての会になるみたいだ。
私は、すごく後ろ髪が引かれる思いがあった(現物の後ろ髪はないが・・。)。ここでくつろぐとここからの登り坂が苦しくなってしまう。皆さんとお別れして進む。ここからは登りが切畑まで続く。そこからも緩い登りが続く。宝塚へ抜ける道は家までの距離が一番短い。ただ、登りが急である。山本へ抜けるルートや川西へ下るルートもある。今まで通った事のない川西ルートを進むことにした。路面が荒れているのでスピードを控えめにして下る。下へ着くと後は多田神社から池田へと抜ける。猪名川サイクリングロード経由で無事に帰宅した。