先日、「もしもし、こちらは○○役所の国民健康保険課の△△です。2月に医療費の返還手続きの書類を送らせてもらいましたがあなたはしていません。返金額は23561円です。」という電話がかかってきた。役所からの手紙は大体目を通しているが2月のことは覚えていない。2万円ほどが戻るということでちょっと得した気分になった。
電話は続く。「役所で手続きをするのは締め切りが過ぎましたので後は銀行のほうですることになります。どこの銀行がいいですか。あなたは◇銀行と◆銀行…(いろいろと銀行名を上げる。)で手続きができます。」
私「◇銀行でお願いします。」
相手「わかりました。◇銀行本店に連絡をいたします。あとは銀行から連絡が行くと思いますのでお待ちください。連絡先の電話はこの番号でいいですか。」
私「はい、ここへお願いします。」
相手「もしも連絡がつかないことがあると困るので携帯の番号も教えてもらえませんか。」
私「この電話で大丈夫です。」
と言って電話を切った。電話の声は携帯からのもののようにちょっとこもったような音だったのが気になっていた。でも、2万円に頭は行っていた。
老妻にこんな電話があったというと、「あんたはあほやなあ、前から思っていたけど…。こんなん振り込め詐欺そのものやないか。」とのたまう。確かに…。目が覚めた。
翌日役所の車が「最近還付金についての電話があるということですが、役所は関係していません。」と宣伝カーで走り回っていた。近くに住む義理の兄に聞くと、兄のところは土曜日にかかってきたらしい。「土曜日も役所はしているの。」と聞くと「最近は忙しいから出勤している。」といったらしい。義兄はちゃんと見破っていたみたいだ。欲の皮に包まれた私はしっかりと100%取り込まれていた。
その後、電話はかかってこない・・・・。2万円はどこへ行ったのか。