きずきの森での研修会 | カメポンニュの足跡

カメポンニュの足跡

関西がホームグランドです。自転車や徒歩、自家用車であちらこちらを本能のままうろついています。

 22日。まあ、いい天気だ。兵庫県や大阪では連日コロナ感染者が増加しているということである。兵庫県が主催する自然観察指導員の研修会がこの日に開かれた。私の所属する自然観察グループではみんなが集まっての観察会が中止になっているものが多い。私は、感染者増で中止になると思っていたので先週にすでにここへきた(https://ameblo.jp/kameponnyu7/entry-12638295727.html)。

 先週同様自転車で気分よく北雲雀きずきの森に向かう。道が分かっていると気楽に行ける。受付を済ませてしばらく周りを散歩する。

 20人の募集だったがちょっと少ない感じだ。この小屋で午前中は講義、午後は公園内の自然観察をする予定である。

 小屋の左手には珍し気な植物が植えてある。

キイチゴの大きいような実がぶら下がっている。花はドウダンツツジの大きいやつみたいだ。木についている名前を見ると…。

なるほど・・。「ストロベリー」「ツツジ科」納得した。

こんなことで感激しているうちに研修が始まる。コロナ対策でドアは開けてある。パワポで説明がある。

 3人の方からの講義があったが、2人目の京都大学D2の浜中さんの講義が私にはとてもよかった。蛇の研究をされている方でとてもよくわかる話し方、スライドであった。実物の提示もできるようであったが、蛇を受け付けない人への配慮で模型だけ持ってきてくれていた。研究だけでなく、一般人に分かりやすく説明できる若手の研究者が育っているのは嬉しい限りだ。何かの機会にお話を聞きたいと思える人であった。

 ちょっと時間をオーバーしたがまったく気にならない。結局15分遅れで昼食となる。午後も15分遅く始めるということでしっかりと1時間の休憩があった。こういうのは公務員の発想だなと思う。45分もあれば食事はできる。こういう時間配分のやり方も反面教師としよう。

 昼食は先週に下見してあったので「みはらし広場」へいく。知り合いの方がいないので一人で向かう。

 到着するとなんと、誰もいない。この景色を独り占めしながら弁当をおいしく食べた。

 そして、午後の部。「小学3年生と観察する。」という想定で研修が始まった。担当の先生は本当に子供好きという感じで生き生きとして説明をしてくれた。

 まずは、小屋の横の「ヒイラギ」。「棘のちくちくを感じてみて」  

 よく見てみると棘の無い葉もある。このことにきずかせてからなぜ棘があるのかを考えるように質問をしていた。なかなかうまい。

 ムクロジの木があるとさっと行って実をとってくる。中身を出して「これは何に似ている?」羽根つきの頭に使うことを説明する。身の回りの部分は石鹸になるということを説明しようとするがなかなか泡立たない。

 時間がたてば泡立つはずととりあえずスルーして次へ進む。テンポがいい。

 ニガキを発見。さらにパワーアップする。

 枝を取って皮をはがして参加者に配る。「かじってみて」名前通りの味がする。口の中をさっぱりさせるのに冬イチゴを食べる。犬の散歩に来る人がいるので気にしている参加者もいたが講師の先生は気にせずに口に入れる。

 今回は西側を回るみたいだ。道に入ってすぐガマズミの実が見える。先週私もこれを見たのを覚えている。でも、よく見ると‥。

ちょっっとピンボケだが、見慣れた赤い実と茶色の実がある。プルプルと降ってやると茶色は落ちるが赤は落ちない。「2種類の実がなるなどとは知らなかった。」と思っていると、茶色のやつは虫こぶだそうだ。タマバエが作っているという。今までガマズミはたくさん見ていたはずだが気づいていない。これからはちょっと注意してみよう。

 さらに、ヨモギにも虫こぶができる。これも初めて知った。ヨモギもいやほど見ているのに気づかなかった。

ジグモの巣やゴミグモの観察なども興味深くさせてもらった。

オオバコがあるとその分布に注目した。

オオバコの種は車輪にくっついて広がるのでこのように直線状に分布するという。

チカラシバは種の付け根をつまんで上に引っ張ると面白い形になる。

これを子供たちに説明するときに「栗みたい、ウニみたい。」というと受けが悪いらしい。

これを「マックロクロスケ」というとすごく受けるという。ただし、この研修では一部の方はこれが全く分からなかった。年齢層を考えることも大切である。

 ムクノキの葉が丸くかけている。「これはなぜ」と質問をする。

ハキリバチがとって持っていくらしい。

スズメウリ。瓜のような味がする。

ベニバナボロギク。戦争の時に南方で戦っていた日本兵が鍋をするときに春菊の代わりにつかったという。春菊の風味がある。

ジョロウグモとその右後ろに銀色の小さなクモがいる。シロガネイソウロウグモというらしい。ピンボケなので分かりにくい。

ここに挙げた以外にもたくさんの観察をすることができた。講師の先生のおかげである。先週一人で来た時は気持ちのいい場所というだけであったが、こうして説明を受けるとよくわかって楽しい。先生自体も楽しんでいるというオーラがバンバン出ている。こういうオーラを出しながらの観察会も楽しいものだ。

コロナの増加しているときに危険を冒してまでやるものかと疑問はあるが、やっぱり楽しい。いい先生といい時間を過ごすことができて満足感とともに家路に着いた。

ありがとうございました。