バブル経済を象徴する言葉だ

人間社会が突き進むことで 

誰もがこんなことはいつまでも続くはずはない

あるいは我々のしていることはどこかおかしい

と思うことは多々ある

人間の性質の中で同調圧力というものがある

心理学の実験で10人のうち8人程度に桜になってもらい

明かに間違っていることに賛同してもらうように打ちあわておく

残り2人はそのことを知らないで 集団に対して 問いかけを行う

普通なら明かに正しいことがわかるような内容だが8人の桜は間違った答えを述べる

すると残りの二人は回答に戸惑ってしまう

そして、同調した回答を述べるという確率が高くなるというものである

もし、そこでじぶんの信念を維持することのできる人間は同調圧力に屈しないか

あるいは協調性のない人間ということになる

人間社会はこの力学によって成り立っている

 

バブルは冷静で見れば続くはずはないと冷静な時は考えられる

しかし、バブルは金銭という実弾を見せられることによってますます膨らむ

価値が自己増殖する場面で 確かに冷静になってに対処すれば儲けることはできる

しかし、逃げるタイミングを見失うと命取りになる

そういうバブルは何度となく繰り返され 実際 生命まで失う人は後をたたない

一方、バブルに乗って蓄財を繰り返し 富豪になる人もいるが そういう人は逃げ足も早い

同調圧力に屈しない人だけが、その窮地に陥ることはない

 

世の中では様々なものが奏でられる

明かにおかしいと思うようなことでも現実としてまかり通り 

その矛盾が実態として露見して初めて人々は現実を受け入れる

 

EUの標榜する環境対策もそのようなものだ

太陽光と風力でEV車を使うという彼らのプランは明らかにおかしいのだが

世界はその教科書的な同調圧力に影響されている

どのようにおかしいのかいうと、EV車がガソリン車にとって代わればば電力需要は倍になる

また、エコ発電 風力も太陽光も発電ゼロの状態がある

曇って無風となれば電力は得られない

このためにそのバックアップとしてLNG火力発電が必要なので太陽光や風力発電機の意味はあまり無いどころか

電力コストは太陽光パネルと風力発電のコストまで背負い込んで倍となる

そのコスト圧力のためドイツでは、産業の空洞化が進行している

引っ越すことのできない国民だけがその電気料金を支払うことになる

しかし、マスメディアはそのリスクから目を逸らし 太陽光と風力をもてはやし

負の側面を伝える気がない そもそも彼らはそんなことは知らずに見かけのエコを見ているだけかもしれない

 

デジタル化が合理化だというのも幻想だ

確かにデジタル化された膨大なデータは計算機内では高速に処理される

しかし、問題は、現実世界との繋ぎ込みだ

ただ、普通にできることをスマホなどで対応したところであまり意味はない

もともと個別に処理すれば良いものを敢えてデジタル化してもそこになんの意味があるのだろうか

デジタル化は集めて集計してそれが何らかの対策につながる場合に意味がある

ほとんどの場合デジタル化はアクセスの利便性のために行われる

自分の住民票をコンビニでとりだせるというようなものだ

しかし、そうしたアクセスの多様性は、情報漏洩につながるものだ

しかもデジタル化されたデータは大量にかけ離れた場所から取り出せる

また悪意があれば簡単に盗み出すことができる

そうした欠点を補ってあまりある政府費用の節約につながるというのであれば、デジタル化の意味を見出せるのだが

残念ながらそういう議論は無い

デジタル化だから効率がよくなるのだという単純なフレーズだけである

まさにデジタル化という音楽にすぎない

 

もう一つはCHAT GPTのことだ

この技術にマスコミは飛びついた

これは巨大な作文マシーンだ

少し前に注目された石黒先生の超リアルな人形ロボットと同じで

人に 機械の中の人の存在を錯覚させるものだ

この技術の優れた点は、言語解釈という問題にコンピュータを利用できるということだ

この問題の扱い方は前衛的で、言葉をベクトル化して、それを大量に数値処理しようというものだ

この処理には、GPUと呼ばれるベクトル演算機が不可欠 そしてこれも今流行りの量子コンピュータにつながる技術だ

しかし、量子コンピュータもそうなのだが 現実に役に立つかというと あまり役には立たない

量子コンピュータには必ず量子ビットを大量に扱い その一つ一つに誤り補正を加えるという乗り越えるのが困難な壁が付き纏っている

CHAT GPTはあたかもそこに人があるような錯覚を抱かせてくれるかもしれないが そこで終わりだ

CHAT GPTは考えてくれるわけでもない

情報の資源は、ネット上の有象無象で、現実社会から取り出されるものではない

自分で感じ 自分で取捨選択し 体験の積み重ねをするものではない

今、その危険性が取り沙汰されているが

本質的な危険性は、CHAT GPTの出した受け答えを真に受けるという人が現れてしまうということだ

そうでなければこの技術はただの玩具で特に価値のあるものではない

ただ、バブルの音楽の一つにCHAT GPTも加わっている