わたしは、平日の夜ごはんをかつて住んでいたおうちに作りに行っている。

週5日。

かつて住んでいたおうちとは、離婚した元夫と、息子3人が暮らす家である。

車で3分ほどの、ほどよい距離にある。

その家を離れて、1年半ぐらい。

家を出るときに、平日の夕飯作りをすることを、話し合ってきめた。

 

家を出る条件のひとつ。

 

家を出たのに、ご飯を作りに帰る。

 

あんまりないことかもね。

離婚して、わけあって、子どもと別々で住んでいて、ご飯づくりしに、通っている友達の話を聞いていた。

それ、いいね!って思った。

子どもとは会いたいし、ご飯作ってあげたいし、一緒に食べたい!

 

ご飯は最適なコミュニケーションの手段。

 

自然な形で、息子たちに会える。

 

元夫からしたら、仕事から帰ってからでは夕食準備間に合わないから、助かる。

 

お互いのメリットが合致した。

 

正式に離婚した9月に、私は養育費を払わないかわりに(未成年の息子の親権者は元夫)、平日の夕飯作りをすることを、条件とした。

 

母としての私の唯一の仕事。

 

私は冷蔵庫に用意されている食材で、その日の夕食を作る。

 

一人暮らしだと、作るメニューも限られるので、いろんな料理を作れるいい機会でもある。

 

やらないと腕が鈍るから。

 

買い物は基本、元夫が買ってきて用意してくれてるから、やらない。

 

久し振りに買い物に代わりにいた時は、すっかり大人数の食材を買う感覚を忘れてることに戸惑った。

25年も主婦してきたけど、やってないとそうなるんだなーって。

 

さて、ご飯は作ってみんなで食べます。

 

その日によって人数はまちまち。

上の二人の息子はバイトや講義、インターンシップなのでいないことも多い。

だから中2の三男のためにつくってるようなかんじ。

元夫の帰宅が早いと、みんなでいっしょに食べることもときもある。

義母さんもいっしょ。

離婚してるのに、みんなで一緒に食べてる。

ふしぎな光景だなっておもう。

でも、それもありかなと。

縁あって出会ったんだから、別にいいんじゃない?。って思う。

どんな状態でも、みんなが仲が良い方がいいでしょ。

 

無理してなかよしじゃなくて、線引きがあるあらこそのいい関係。

 

妻じゃないから私は妻の役割はしてない。

 

夫じゃないから、元夫は夫の役割は当然ながらしてない。

 

子どもは父と母の関係がよいほうがいいに決まってる。

 

私は離婚するとき、そこを目指した。

離婚してもいい関係でいる。

私もそうしたいし、離婚に反対していた親たちも、そうなら安心。

 

じゃあ、離婚しなくてよかったんじゃない?

 

ともいわれるけど、そうじゃない。

 

離婚したからこそ、今のいい関係でいられる。

 

線引きができた。

妻じゃないので、元夫は私の領域には入らない。

 

夫じゃないので、私は元夫の領域に入らない。

 

よりがもどるんじゃないの?

 

ともいわれる。


それは100%ない(笑)

私は離婚はさんざん考えて出した結論だし、もともと後戻りは一切しない性格。

 

3年がかりで、大変な思いもし、傷つくこともたくさんへての離婚だもの。

 

もどることはない。

 

覆水盆に返らず。

 

元夫と会って、思うこと。

 

「離婚してよかったーー!!」と、事あるごとに思う。

 

「しなきゃよかったー」とは思ったことない。

 

細かいことにマイルールがある元夫。

 

自分がこだわらないことはどーでもいいーってかまわない元妻。

果物ナイフは果物しか切ってはいいけない。

 

別に洗えばいいんじゃない?

そんなちょっとした価値観の違いが一杯あって、積み重なった。

 

夕食をたまにともにしながら、価値観の違いを垣間見る。

 

そして、「よかったー!」ってかみしめてる。

 

逆に25年間、お互いよく結婚生活づづけてきたなあと。

 

ほんとうにお疲れ様。ノーサイドなのだ。

 

ご飯食べて、片付けしたら、「じゃあ、今日は帰ります!ごちそうさま!」と家路につくわたし。