今日、離婚が成立した。

最終合意の場面。

調停の場で、夫と私はこれまで顔を合わせることはなかったが、今日は最後の最後に、顔を合わせた。

夫が、とても小さく見えた。

そんな夫の姿にハッとしたし、動揺したし、ちょっとした衝撃だった。

小さいとは、人間的に小さいとか、ということではなく。

小さくなったのは、ずっとまとってきた鎧を脱いだからだと思う。

今まで、夫として、父親として、家族のために、必死に頑張ってきたのだろうな。

男として、夫として、父として、頑張んなきゃ!って思って、突っ走ってきたと思う。

25年間という長い間。

きっといろんなことと戦わないのいけなかったのだろうな。

強い自分でいないといけなかった。

 

女の私にはわからないことも、あったと思う。

鎧でも着ないと、やってられなかったであろう。

そして、仕事の現場だけでなく、家庭でも着たままだったのだろ。

脱ぐタイミング逃したというか。

今日、その鎧をやっと脱ぐことができたのではないかと感じた。

 

よかった、って思う。

重かったであろう、鎧。

 

離婚してよかったって、改めて思う。

 

じゃなかったら、気づかなかったであろう、夫のこと。

 

見ようと思っても、もはや結婚している状態では、見ることはできなくなっていた。

 

夫の本当の姿。

 

もし、この先連れ添ったとして、お互いの本当のことに気付くのが、どちらかが亡くなった後だったら、あまりにも悲しい。

夫婦ではなくなった今、見えてくるものがたくさんある。

植物を愛でて育てるところ、モノを大事にしているところ、などなど。

 

こうして、区切りを迎えた今、浮かんでくる言葉はただ一つ。

ありがとう。

秋だからより切ない気持ちになりますね。