「破壊と創造」月間邁進中のアンナです!

 

私は音にとても過敏です。HSP(ハイセンシティブパーソン。超敏感な人)なので、匂い、化学物質、言葉、場の空気などあらゆるものに敏感なのですが、特に音には敏感な気がします。

といっても絶対音感があるわけでもないし、聴力が特別よいわけでもないんですけどね。

3年前、突然今までないほど音に敏感になりました。バイク、工場、冷蔵庫など、機械的なもの、人工的なものが発する音が3倍、4倍になって聞こえるような感じなりました。不思議と、雷、大雨、風など自然の音はいくら大きな音でも大丈夫でした。

あらゆる音にあふれる現代。普段ならなんてことはない音に、私は侵されていきました。我が家は町工場が両隣にあるので、音から逃れられるのが、人も街も寝静まる深夜だけ。深夜だけが唯一ほっとできる時間でした。

夜に好きな音楽をひたすら流す。寄り添ってくれたのは同じ音である、音楽でした。音楽を聴いているときだけ、自分を解放でき、緊張がゆるみました。

私は音の影響で毎日極度の緊張状態でした。早くこの状態から抜け出したくて、いろいろなことを試しました。音叉療法、ヒーリングミュージックを聴く、カラオケ、クリスタルボウル・・・など。

どれもそのときは少し楽になるけど、根本的な解決法は見つかりませんでした。

ある日、長年お世話になってる東洋医学的な療法を取り入れている先生に相談に行きました。私は前世で音とかかわりの深い生活をしていたとのこと。前前前世に東欧で音楽家だったとか。前前世も日本で三味線をやっていたような記憶。音楽家だったから、不自然な音が気になって、とらわれてしまうとのことでした。

私は5歳からピアノを習い始めたのを皮切りに、音を奏でる、聴くなど何かしら音楽にかかわることをずっとやってきました。やりたいというより、なんとなくやっている、なぜかやりたくなる、気づいたらやっているという感じ。

先生にすすめられたのが、日本の民族楽器。音楽家時代は民族楽器をやっていたから、今度は日本の楽器で、自分から音を発してみたらどうか?とのこと。自分が音を奏でることで、音にこれ以上浸食されないようにし、音の過敏性をとるのです。調律するみたいですね。

日本の民族楽器の中でも和太鼓をすすめらました。私はそのとき沖縄の三線をやり始めていたのですが、先生が強く推したのがなぜか和太鼓でした。

私は正直、和太鼓は、興味がありませんでした。でも、音の苦しみから早く抜け出したいので、先生の言う通りやってみようと、和太鼓ができる教室を探してみました。

(写真はイメージ。Yuzu48さんによる写真ACからの写真)

 

教室はいくつか見つかりましたが、レッスンが夜だったり、地元でなかったり、月謝が折り合わなかったり。もともと自分ではそんなにやる気がなかったので、何もしないまま時間がたっていきました。

ある日、お友達の華ちゃんから、常滑の大善院で「かんのんいち」があるというお知らせがきました。内容を見ると「森川太鼓道場の和太鼓演奏」と書いてある。常滑でやるなら、地元の人たちかもしれないなと、見に行ってみることにした。

2017年の11月のかんのんいち。初めて見る和太鼓演奏。なんと、まっちゃんと華ちゃんが演奏していた!驚いたのなんの!まっちゃんと華ちゃんとは1回会ったことがあるだけでしたが、和太鼓演奏していることは全然知らなかったから、びっくりでした。

そして、演奏を聴いて、さらにびっくりでした!「プロみたい!本格的だー!」。お稽古ごとの発表会とかそんな感じを予想していたので、躍動感あって、プロのような魅せる演奏にぐっと引き付けられました。

この素晴らしい演奏、そしてまっちゃん華ちゃんがいるなら、ここでやってみたい!とその場でまずは体験にいってみよう!と決めました。

 

早速、華ちゃんに連絡して体験に行くことにしました。

 

体験日。思った以上に和太鼓は難しい・・・。ただ叩くだけじゃないんだね。ちゃんとフォームがあったり、姿勢もある。使ったことない筋肉。すべらないように靴下脱いで裸足・・・。真冬だったから、ちょっと修行のように感じました(笑)

寒いしなあ、どうしようかなあ。難しそうだし。本格的に習うか、まだ決めかねていました。

長年お世話になっているセラピストさんに聞いてみたら、「和太鼓は順子さんにいいと思います」というアドバイス。主体的ではなかったけど、現状を抜け出したい一心で、まずはやってみることにしました。

 

1月に入会!習いはじめて2,3カ月たってからかなあ。気付いたら音が気にならなくなっていました。1年間、ほんとうに苦しんでいたのがうそみたいに。スーパーもコンビニも冷蔵庫の音が大音響で鳴り響いて、短時間しか行けないぐらいだったんです。毎日毎日、音による緊張で気も体も常に張りつめていて、この状態が長く続いたら、体持たないなあと思っていたぐらいです。

今もたまに音に過敏になりますが、一過性でなんとかおさまっていきます。音に敏感になるのは、何かが変わるときや節目が多いです。

初めて「かんのんいち」で和太鼓演奏を見てから、間もなく3年。和太鼓をやってる自分、想像したこともなかったです。2カ月に1回演奏の機会があるのがうれしい~。舞台に立つの、好きなんです。自分が舞台にこうして立っていることが、不思議に感じることがあります。