5/22 NY市場 

《NY株式市場》

22日のNY株式市場は3指数揃って反落。重要決算を前に軟調な一日。

取引後半に発表されたFOMC議事要旨の内容が嫌気された。議事要旨は追加利上げに言及するなどタカ派的な記述が目立ったことからNYダウは午後にかけて売り優勢やに。一時300ドルを超えて下落した。

また、引け後にNVIDIAの決算という重大イベントを控え、持ち高調整や利益確定の売りも続出した。

セクター別騰落は、ヘルスケアなどが小幅上昇、エネルギーや公益が下落した。


《為替・金利・商品》



🇺🇸NVIDIA決算 

NVIDIAは22日、2-4月期の売上高が1年前から3倍以上に増加したと発表した。今後の半導体需要についても強気な見通しを示した。

NVIDIAの2-4月期決算は1年前から売上高がおよそ3.6倍、純利益が7.3倍にそれぞれ増加し、調整後の1株利益も市場予想を上回った。

主力のデータセンター向け半導体の売上高は前年比で5.3倍に増え、引き続き旺盛な需要が確認された。

5-7月期見通しは、売上高が280億ドル程度と、市場予想を上回った。

決算説明会でNVIDIAの幹部は、次世代半導体のブラックウェルについて「需要は供給を大幅に上回っていて、2025年も同じ状況が見込まれる」と明らかにした。

ブラックウェル投入が決まっている以上、現行品の買い手控え、或いは値下げなど予想されたが、

売上高の伸びや粗利益率は予想以上に



🇺🇸FOMC議事要旨 

FRBは22日、4/30と5/1に開いたFOMCの議事要旨を公表した。

この中で、ここ数ヶ月はインフレ緩和に進展が見られない、また利下げ開始までの期間が想定より長くなる、必要なら更に引き締める考えを示した。



🇬🇧英国は7/4に総選挙 

英国のスナク首相は近く議会下院を解散し、7月4日に総選挙を実施すると表明した。

14年ぶりに政権交代する可能性が高まっている。



🇯🇵岸田総理 金融資産特区 



🇺🇸ターゲット決算 

米ディスカウントストア大手ターゲットの2-4月期決算は1年前から減収減益で、調整後の1株利益は市場予想を下回った。

生活必需品以外の商品、いわゆる裁量品の売上高落ち込んだ。



米国株の見通し 

《NVIDIAの今後の注目

NVIDIA決算を受けて時間外取引で4.7%上昇している

NVIDIAの売上高は24年に入り脅威的な伸び

今年後半に次世代半導体「ブラックウェル」投入は既に発表済み、故に現行品の買い手控えも想定される


決算説明会で、製品としての「ブラックウェル」の詳細が待たれる

また6/2にファンCEOの講演


《NVIDIAの次の一手》

半導体市場は年率70%成長

AMDの最新半導体はオープンAIやMicrosoftが採用を決めている

NVIDIAの最新半導体「ブラックウェルB200」は性能5倍、消費電力25分の1

AmazonやGoogle、Microsoftは半導体の内製化を進めているが、高性能な半導体を必要としない部分

半導体の驚異的な成長率は参入障壁が低くくしている



為替の見通し 


パウエル議長「利下げ決定には3か月以上のデータが必要」

→当面は高金利政策を維持

一方、米経済指標が弱いものが目立つのに米10年金利は小幅な低下

→FRBの様子見スタンスが影響

☆円キャリー取引が活発化しやすい

日米の短期金利差は開いたまま

年末は長期金利が米4%、日1.2%見込む

→その際の想定為替レートは145円/$か



日本株の見通し 


トヨタ自動車今期27%減益予想を筆頭に、全体的に今年も期初の保守的見通し

但し、アナリスト達は今期も二桁近い増益を予想

→会社予想とアナリスト予想の乖離、いずれどちらかに収斂する

業績はともかく株主還元を強く持つセクターは強い

商社などはバフェット効果のあと、資源下落で減益でも株価上昇



プロの眼 


世界半導体販売額

•前年比プラ転→SOX指数上昇(3年に一度)

25年がピークか

•前年比マイ転の数ヶ月前→SOX指数は天井


これから

新iPhone9月発売

25年10月Windows10サポート切れでPC買替え需要

但しその後、半導体需要は減

トランプ→対中規制

バイデン→AI規制

いずれも逆風

利確は6月中旬頃に