4/30 NY市場 

《NY株式市場》

4/30のNY株式市場は3指数揃って3日ぶりに反落。FOMCの発表を翌日に控える中、市場でインフレの根強さが警戒された。

朝方発表された雇用コスト指数が1年ぶりの高い水準となった事でFRBの利下げが遠のくとの見方が改めて広がり、長期金利が上昇、株式は売り優勢に。NQは2%下落。

一方、決算が好感された銘柄には買いが集まり、イーライリリーは6%高、3Mは4.7%上昇した。

セクター別騰落は全てのセクターで下落、最も下落したのはエネルギーセクター。


《為替・金利・商品》



🇯🇵円買い介入規模は5兆円 

円相場が乱高下した29日の外国為替市場で5兆円規模の為替介入に踏み切った可能性があることが日銀の統計からわかった。

現時点で政府は介入の有無を明らかにしていないが、実際に介入していた場合、1日あたりの円買い介入の金額として過去最大だった2022年10月21日に迫る水準。



🇺🇸Amazon決算速報 

Amazonの1-3月期決算は売上高と純利益がともに市場予想を上回った。AI機能の強化が進むクラウドサービスが成長を牽引。

Amazonの売上高は1年前から12%増加し、純利益は3倍以上に。

部門別では、ネット通販の売上高が7%増加し、広告も24%のプラス。クラウドサービス「AWS」は17%の増収で、伸びが3四半期連続で加速。

AmazonのジャシーCEOはAWSについて「AI機能の強化が顧客を引きつけ、成長がが再び加速している」とコメント。

ただ、4-6月期の売上高見通しは最大1490億ドルと市場予想を下回った。



🇺🇸雇用コスト指数 

米労働省発表の1-3月期の雇用コスト指数は前の期と比べ上昇し、市場予想を上回り、伸びが加速し、1年ぶりの高い水準になった。

労働コストの上昇を背景にインフレ圧力の根強さが示されている。


求人数÷失業者数の6カ月先行の労働需給に雇用コスト指数は後追いする

→確実に雇用コスト指数は低下していくと予想は出来るが、FRBが過去利下げをしてきた3%台は尚遠い




🇺🇸コンファレンスボード4月消費者信頼感指数 

コンファレンスボードが発表した4月の消費者信頼感指数は前の月から6.1ポイント低下、市場予想を下回り、1年9カ月ぶりの低水準。

先行きを示す期待指数も低下し、3カ月連続で景気後退リスクを示唆する「80」以下になっている。



🇯🇵内閣支持率 世論調査 

テレ東と日経新聞が実施した4月の世論調査で、岸田内閣支持率は26%で前回調査から横這い。不支持率は69%。

岸田総理に優先的に処理して欲しい政策課題は「物価対策」が最も多かった。



🇪🇺ユーロ圏1-3月期GDPとCPI 

ユーロ圏の1-3月期実質GDP速報値は3期ぶりにプラスに。

またユーロ圏の4月の消費者物価指数速報値は1年前と比べて2.4%の上昇、前の月から横這い。

コア指数の伸びは鈍化した。



🇨🇳三中全会 7月に開催 

中国共産党は、中長期の経済政策を議論する重要会議「三中全会」を7月に開催すると決めた。



🇺🇸AMD決算速報 

半導体大手AMDが発表した1-3月期決算は、旺盛なAI需要を背景にデータセンター向け半導体の売上高が80%伸び、四半期ベースで過去最高に。

また、4-6月期の売上高見通しは57億ドル前後で、市場予想とほぼ一致。

この見通しに驚きがないとして、AMDの時間外取引は8%超の下落。



米国株の見通し 


《米企業決算状況》

イーライリリー 市場予想上回る

3M 市場予想上回る

好決算には素直に株価上昇の反応

4/29現在の米国企業決算状況

8割以上が予想を上回る

1-3月期の利益率は10-12月期より低下するも高水準

2Q3Qに向け上昇見通し


《原油動向とエネルギー株の配当》

「原油価格」は地政学リスクに影響されるのは一時的、あくまで経済状況からの需給見通し

配当利回りから買えるエネルギー関連株

エクソンモービル

デポンエナジー



為替の見通し 


米利下げ開始時の日米3ヶ月金利の差が5%超の場合、利下げ後も円安基調は継続

失業率は過去利下げ開始時とはまだ差があり、利下げ開始はまだ先か

新規失業保険申請数からも失業率上昇の兆しは見えない

介入効果は直近高値から5%程度が目安で、160円から数えると152円/$程度までか



日本株の見通し 


年初来上昇率は

TOPIX500バリュ-、TOPIXスモ-ルバリュ-TOPIX500グロ-ス、TOPIXスモ-ルグロ-スの順


今期営業利益率は

TOPIXグロース +12.4%、TOPIXバリュ- -3.3%


出遅れ業績期待

デンソー、村田、ニデックなど



きょうの予定 

今晩、JOLTS求人件数

求人数÷労働力人口の7カ月先行JOLTS求人率に賃金上昇率は後追いする

→確実に賃金上昇率は低下していくと予想は出来るが、コロナ前には程遠く、FRBの利下げは尚遠い