4/25 NY市場 

《NY株式市場》

25日のNY株式市場は3指数揃って下落。景気減速と根強いインフレ懸念のダブルパンチに見舞われた1日に。

朝方発表された1-3月期実質GDP成長率は前の期から急減速。一方でインフレ指標は伸びが加速し、株式市場に動揺が走った。NYダウの下落は一時700ドルを超える。

早期の利下げ開始期待は更に後退し、追加利上げの声さえ出てきて、10債利回りは4.7%台に達して約半年ぶりの水準まで上昇した。


《為替・金利・商品》



🇺🇸米1-3月期実際GDP 

米国の1-3月期実質GDP速報値は、前の期と比べて、年率換算で1.6%のプラスに留まり、大きく減速、伸び率は7四半期連続プラスとなったものの、市場予想を下回した。

またFRBが注視をする個人消費支出物価指数は前の期から伸びが加速した。



🇺🇸Alphabet 決算速報 

Googleの持株会社Alphabetの1-3月期決算は増収増益、好調な業績を背景に創業以来初となる配当を実施すると発表した。

時間外取引では一時、16%上昇。



🇺🇸Microsoft 決算速報 

Microsoftの1-3月期決算は市場予想上回る増収増益、1年前から売上高は17%、純利益は20%近くのプラスで、EPSは市場予想上回る。

Azureを含むクラウド事業は31%増収、コパイロットを搭載した法人向けオフィスとクラウドサービスの売上高は13%増加した。

Microsoftの時間外取引では一時6%高。


Microsoft決算の2つの焦点

①クラウド好調は継続か→⭕️

②AIビジネスの収益化は?→日本時間6:30決算説明会待ち



🇺🇸キャタピラー1-3月期決算 

キャタピラーの1-3月期決算は減収増益に。

建設需要がピークを過ぎた兆候と受けとめられ、キャタピラーの株価は7%下落した。



🇺🇸マイクロンテクノロジー9500億円に9500億円補助金 

バイデン政権は25日.半導体大手マイクロンテクノロジーに9500億円の補助金支給を発表。

経済安全を強化するともに中国への対抗策。



🇯🇵TOYOTA 世界販売台数1000万台 

トヨタ自動車の2023年度の世界で販売台数は、初めて1000万台を超えた。一方で世界生産台数は過去最高だが、計画していた1010万台には届かず。



米国株の見通し 


《カリフォルニア州から損保会社が相次ぎ撤退》

カリフォルニア州での損害保険会社の事業撤退、縮小が相次ぐ

→カリフォルニアでの相次ぐ山火事発生が続き、保険料支払いが高額に

通常は、保険料に再保険をかけて事業リスクを回避しておくが、カリフォルニア州独自に再保険コストを適切に反映出来ない仕組みになっていない

そして、カリフォルニアからの撤退自体が好材料と判断され保険株の上昇となった

民間保険会社の撤退はカリフォルニア州で保険難民を生んでしまった

→やっとカリフォルニア州での再保険料コストが反映される仕組みが実施へ

→損害保険会社としては改めて新規獲得に



為替の見通し 


本日、日銀金融政策決定会合

現状維持は想定されているが、植田総裁就任以降、日銀会合の日のドル円の変動率は高い


3月以降、市場予想を上回るインフレ指標が続き、FRB高官からは利下げを急がないとの発言が続く

米重要指標でインフレ鈍化が確認できない限り、FRBは引き締め状態を継続するだろうと想定される


現状の金利水準が続く限り、ドル円は150円台で底堅く推移し、円高基調への転換は遠のいた



日本株の見通し 


ここまでの決算発表とその後の株価動向は、好悪材料の結果いずれも材料出尽くしの動きになっている

期待値の低かったTeslaやニデックは発表後に株価は上昇、逆に期待値の高かったMetaやTSMCは市場予想以上の結果を出しても見通しに物足りなさがあって株価は下落している

これから出る決算発表では、AmazonやNVIDIA、トヨタ自動車などに期待値は高い一方で、Apple、オムロン、ヤマハなどは期待がされていない。

しかし、短期的には好悪ともに材料出尽くしとなる動きとなることは想定しなければいけない。



きょうの予定