3/21 NY市場
《NY株式市場》
21日のNY株式市場、主要3指数揃って4日続伸、最高値を更新した。
20日のFOMCを受けて株式相場は引き続き買いが優勢。マーケットではソフトランディングへの期待が高まり、幅広い銘柄が買われ、3指数は終日、プラス圏で推移した。
個別銘柄では、AI需要を追い風に20日に好決算を発表した半導体大手のマイクロン・テクノロジーが上昇し、最高値を更新。
一方、アップルの株価は4%下落した。
セクター別騰落は、資本財や金融などが上昇した一方、公益と通信が下落。
《為替・金利・商品》
🇨🇭スイス中銀 利下げ
スイスの中央銀行、スイス国立銀行は21日、政策金利を0.25ポイント引き下げると発表。ほかの主要な中央銀行が金利を据え置くなかで、いち早く利下げに踏み切った。
利下げは、マイナス金利政策を導入した2015年以来で、政策金利は1.5%。
スイスでは2月の消費者物価指数が1年前から1.2%の上昇と、2%を9カ月連続で下回り、インフレの鈍化傾向が続いている。
スイス中銀は「過去2年半にわたるインフレとの戦いが効果的だったことで、金融緩和が可能になった」とし、利下げにより経済活動を支える考えを示した。
🇬🇧イングランド銀行 利下げ示唆
英国の中央銀行、イングランド銀行は政策金利を5.25%に据え置くと発表した。
ただ、2024年の第2四半期には物価上昇率が目標の2%をわずかに下回るとの見通しを示し、ベイリー総裁は「正しい方向に進んでいる」と、今後の利下げの可能性を示唆した。
🇺🇸米司法省 Apple提訴
米司法省などは21日、Apple を日本の独占禁止法に当たる反トラスト法違反で提訴したと発表した。
司法省側は、Apple の iPhone がスマートフォン市場で独占的な地位にあることで消費者やアプリ開発者が価格の上昇や選択肢の減少などの不利益を被ったと主張。また、他のスマートフォンに乗り換えやすい機能を持つアプリの開発も阻害したとしている。
Apple はテレビ東京に対し「訴訟が事実上も法律上も間違っていると信じている」として「強く対抗していく」とコメント。
🇺🇸レディット新規上場
米国のオンライン掲示板レディットが21日、ニューヨーク証券取引所に新規上場した。
初値は公開価格を上回る47ドルを付け、21日の終値は公開価格から48%高の50ドル44セント。
レディットは1日の平均利用者数が7,300万人を超えるサイトで、広告を収入源としている。
🇺🇸米中古住宅販売件数
米国の2月の中古住宅販売件数は438万戸と、1月から9.5%増加し、市場予想を大幅に上回り、伸びは2023年2月以来最大。
また、販売価格の中央値は38万4,500ドルと、1年前から5.7%上昇。
発表元は「住宅供給の増加が市場の需要を満たすのに役立っている」と指摘。
2月の中古住宅販売件数が予想上回ったというのはあくまで底値圏での話
自動車販売が好調というのも半導体が足りずに製造が出来なかった時の反動
事実、米製造業のマインドは回復していない
対米依存の日本企業はこれから変調が現れてくる
🇪🇺エアバス アジアで販路拡大
ヨーロッパの航空機大手エアバスは21日、日本航空から旅客機32機を受注したと発表。中型機「A350ー900」21機のほか、日本航空としては初となる小型機「A321neo」11機を納入する。
また、大韓航空からも「A350」シリーズ33機を受注したと発表している。
ライバルのボーイングが品質問題で揺れる中、エアバスはアジアでの販路を広げた形。
🇯🇵JAL
JALグループは2025年度までの中期経営計画について会見を開き、新型機を新たに購入し国際線の規模を1.4倍に拡大すると発表した。
日本航空はエアバス社とボーイング社から低燃費が売りの新型機をあわせて42機新たに購入すると発表、そのうち30機を国際線に投入することで、2030年度に国際線の規模を1.4倍に拡大する計画。
また、グループの中期経営計画について、コロナ禍があけて国内外の旅客需要が増していることから、2025年度の利益目標を1,850億円以上から2,000億円に上方修正した。
米国株の見通し
《アノマリーとバリュー》
過去30年経験則では、4月のSP500は11月に次いで年間2番目に好パフォーマンスの月
但し、現在の10年債利回りと株式益利回りのスプレッドからは「株価割高」の状況
4月を経験則で期待するのか、数値から警戒感を持つべきなのか
《Netflix、Disney》
NetflixやDisneyに目標株価引き上げ、SP500にアウトパフォーマンス
Netflixは値上げや新料金プラン、質の高いコンテンツなど
Disneyは赤字からの脱却
☆Netflixと比べてDisneyの株価上昇理由に見劣り
為替の見通し
ドル円は日米金利差に連動してきた
だが最近は乖離
2021年の傾向からは現在の日米金利差に見合うドル円は143円程度
8円以上のドル高水準
☆最大の要因は市場がリスクオンにあることによる円安圧力
⇒今後はリスクオンオフが為替を左右する
☆株高見通しでドル高円安に進みやすい
日本株の見通し
日本のCPIとTOPIXに相関性
現在の株価水準は25年のCPI2%上昇するところまで織り込んでいる
☆物価も株価も注意点は「円高」
きょうの予定
本日、日本のCPI発表
コアが上昇、コアコアが低下の見通し
これらの違いは「エネルギー」の差
⇒1年前、政府からの電気料金統制があり、それが剥落するから
トレンドが変化した話ではない