2/13 NY市場 

《NY株式市場》

消費者物価指数の市場予想を上回る結果に長期金利は上昇、利下げ期待が大きく後退し、ドル円は3カ月ぶりの150円/$台に。

13日のNY株式市場は3指数揃って下落、NYダウは524ドル安で、2023年3月以来の下げ幅に。NQとS&P500も続落。

すべてのセクターで下落し、最も下落したのは一般消費財。


《為替・金利・商品》



🇺🇸1月の消費者物価指数 

米労働省が発表した1月の消費者物価指数は、2023年から3.1%上昇し、市場予想を上回る。

伸び率は市場予想の2.9%を上回ったものの、12月からは減速した。

変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数も3.9%上昇し、市場予想を上回る。

モノの価格は下落に転じたが、サービス価格は高い水準が続く。

項目別では住居費が6%のプラス。一方、中古車価格は3.5%下落した。

また、物価の瞬間風速を示す前月比ベースの消費者物価指数は0.3%上昇したほか、コア指数はプラス0.4%で、いずれも市場予想を上回った。



先日の雇用統計の上振れからもっとCPIの上振れ予測が語られてもよかった筈だが、マーケットはほぼ無視

⇒結果、米長期金利上昇、米株安の素直な反応

これで年間6回利下げのマーケット予想はFEDの3回利下げ予想へと鞘寄せに

今年のサプライズに「今年利下げ無し」もあり得る?


3月FOMCまでは、まだ雇用統計、消費者物価指数ともに1回ずつの発表があり、政策方針が変わるにはまだ早い

雇用において労働参加率が低下している、低下傾向が定着してしまうと賃金が下がらないということになる



🇺🇸Coca-Cola決算 

飲料大手コカ・コーラの2023年10-12月期決算は、2022年から増収減益で、調整後の1株利益は市場予想と一致した。

9%値上げしたにもかかわらず、ブラジルやインドなどが好調で、販売数量は2%増加した。

また、2024年通期について為替などの影響を除いた売上高の見通しは6%〜7%増加するとして、市場予想を上回った。



🇺🇸マリオット決算 

ホテル大手マリオット・インターナショナルの2023年10-12月期決算は調整後の1株利益が市場予想を大幅に上回った。中国で旅行需要の回復が続き、収益の伸びをけん引した。

一方、2024年通期の1株利益見通しは9ドル18〜52セントと市場予想を下回った。

米国を中心にいわゆる「リベンジ消費」が落ち着くと見込まれるためで、株価は一時6%を超えて下落した



🇨🇦ショッピファイ決算 

Eコマース=電子商取引のプラットフォームを手掛けるカナダのショッピファイは2023年10-12月期決算が2022年から増収増益になったと発表、調整後の1株利益は市場予想を上回っている。

好調な年末商戦を背景に、プラットフォーム上で販売された商品の流通総額が過去最高を更新した。

また、1-3月期売上高見通しは、1年前から20%台前半のプラスになるとしている。



米国株の見通し 


《CPIを受けて》

高いCPI上昇は最初の利下げを6月と予想を後退させた


《決算を受けて》

米企業10-12月期決算総括

年初の1.2%増益予想が6.5%増益結果に

10セクターが上方修正


一方で1-3月期決算は年初6.8%増予想が4.5%増益予想に下方修正された

1-3月期決算予想ではAI関連を含むセクターがSP500を上回る予想に

来週のNVIDIA決算が試金石に



為替の見通し 


日銀のマイナス金利解除があっても円高は一時的だろう

⇒実質金利はマイナスのままで緩和状況に変わり無し


実際、日本の長期金利は昨年11月から0.5%上昇したにも関わらず円高にならず


しかも需給ギャップはプラスに浮上してない中で日銀に積極引き締めの選択は無い



日本株の見通し 


日本株は春に強い

22年前半のNY株下落の中でも日本株は持ちこたえた


今春も日本株は強いだろう

・賃金上昇でも2%に満たず⇒日銀の連続利上げは考えにくく緩和状況は変わらず

・今年も5月に大規模な自社株買い期待

・5月発表の名目GDPも600兆円達成目前

⇒名目GDPと企業業績は連動



プロの眼 

バイデンvsトランプ

大統領選に勝つ為には、

バイデン氏は如何に失言を減らせるか、

トランプ氏は如何に暴言を減らせるか


《トランプ氏の場合》

トランプ氏は4つの訴追を抱えているが、その弁護士費用が膨れている

また新たに暴言を吐く事で損害賠償訴訟が起こされれば、また弁護士費用が嵩む事になる

一方でヘイリー氏が未だに共和党候補を諦めておらず、共和党への選挙資金が二分されている


トランプ氏は資金難に苦労


《バイデン氏の場合》

米国民はバイデン氏の高齢•健康を危惧

機密文書の持ち出し疑惑も捜査官に高齢で認知能力が劣化しているから捜査しないと言われる始末

⇒それに怒って記憶力のある証明をする為の会見でエジプトとメキシコを間違え余計に危惧される


もしもの時の副大統領カマラ・ハリス氏は更に不人気

⇒賭けの対象でさえ、出馬をしていないオバマ氏やニューサム氏よりも下に



深読みリサーチ 


日本の金利が上昇(金融政策正常化)すれば、

「銀行株」には追い風に

まだPBRは1倍未満、業績には好影響


《銀行株の注目銘柄》


8306三菱UFJ


8316三井住友FG


7182ゆうちょ銀行