1/10 NY市場
《NY株式相場》
10日のNY株式市場、NYダウは反発、NQは4日続伸、S&P500は反発。
国債入札が堅調なこともあり長期金利が低下、株価の押し上げ要因に。
もっともCPIの発表を控え、持ち高調整で再び午後からは金利は上昇したが、SECのXのアカウント乗っ取りによるビットコイン偽情報でネットセキュリティ関連が上昇。
また、好決算を発表したインテュイティブサージカルの株価急騰などで相場全体が堅調に。
セクター別騰落では、通信や情報技術が上昇。最も下落したのはエネルギー。
《為替・金利・商品》
ビットコイン偽情報で乱高下
米国SEC=証券取引委員会のXのアカウントが9日、何者かに乗っ取られ、ビットコインに関する偽の情報が投稿され、これを受け、ビットコイン相場が一時乱高下。
この投稿では「ビットコインのETF=上場投資信託を承認した」とする偽情報のほか、SECのゲンスラー委員長が寄せたとする偽のコメントも掲載されていた。
投稿の直後、ビットコインは一時、4万8,000ドル近くまで急騰したが、SECが投稿を削除し、その内容を否定すると、3,000ドルほど急落。
ビットコインのETFについては、10日にSECによる承認審査の期限を迎えるため、市場の注目を集めていた。
今回のハッキングについて、Xは「SECはログイン時の2要素認証を有効にしていなかった」とセキュリティー設定の問題を指摘。
住宅ローン申請指数
MBA=抵当銀行協会が発表した1月5日までの1週間の住宅ローン申請指数は前の週から9.9%上昇、上昇は2週ぶりで、購入と借り換えの申請指数がいずれもプラスとなっている。
一方、同じ期間の住宅ローン金利は30年固定で6.81%と、前の週からわずかに上昇した。
グローバルリスク報告書
世界経済フォーラムは10日、国際社会を取り巻くリスクを分析した2024年の報告書を公表。
今後2年という短期間に直面する最大のリスクは、AI人工知能の普及で、拡散しやすくなった「誤情報と偽情報」だと指摘。この2年の間に米国をはじめ主要国で選挙が相次ぐ中、「偽情報などが、選挙のプロセスを根本的に混乱させる恐れがある」としている。
また、今後10年の長期間では最大のリスクとして「異常気象」を挙げている。
米国株の見通し
《ビットコインETF承認か?》
ビットコイン現物ETFが承認されれば、投資家層が拡大し価格は上昇するとみられる
《10-12月決算見通し》
決算に対する期待値のバーは低い
いよいよ今週末から金融機関を皮切りに決算発表シーズン入り
22年後半から23年3Qまで業績リセッションとなっていたものが転換し24年は増益となっていけるのか
為替の見通し
24年は米国利下げ転換が重要なテーマ
利下げが
景気後退にならないようにする為の予防的利下げなのか
景気後退への対応での本格的利下げなのか
その後の相場動向に違い
予防的利下げなら
5年債は横這い、株価上昇、ドル上昇
本格的利下げなら
5年債は低下、株価下落、ドル下落
日本株の見通し
好業績と割高さで選ぶなら日本株
業績回復力は欧米を上回る
予想PER⇒米20倍、日本13倍。
歴史的に見て13倍はどれくらいか?
90年代の40-50倍を適正と言わないまでも13倍ではデフレ経済の延長上
賃金上昇、企業資本効率改善、新NISAなど、日本は構造改革進展で予想PERは切り上がっていく
きょうの予定
足元やや上昇圧力のある米CPI
足元緩和的となっている金融コンディション指数
3月FOMCでの利下げは無理