12月25日(月)バルタリサーチ花生浩介氏

利下げ期待で債券買いが先行、7月後半の水準

各資産市場の7月比

•SP500は3-4%高い水準、利下げ期待に前のめり過ぎている感

•140円割れだったドル円に過熱感はない

•金5%高い水準、いち早く底打ちし金利低下主導

•WTI原油代6%程度低い水準


☆先行指標の金や原油を見る限りインフレ沈静化、金利低下余地あり

為替市場で138円/$ターゲット



12月26日(火)ニッセイアセットマネジメント松波俊哉氏

FRB利下げ、日銀異次元緩和終了でも過度な円高にはならない

一時的に140円/$割れはあっても、3つの要因で来年コアレンジは140-150円/$に

①米利上げ停止後に円高となったのは18年のみ

⇒日米金利差が低水準

②需給による構造的な円安

対外投資増加で実需の円売り

NISA拡充でドル資産買い

③産業構造改革によるドル買い

Windows95普及の為の94年のスーパーハイウェイ構想

⇒今なら生成AI普及の為のチップス法

産業構造改革で根強いドル需要



12月27日(水)ふくおかフィナンシャルグループ佐々木融氏

円の最弱通貨の立ち位置は続く

今のドル円相場は市場のFEDの6回利下げ予想を前提、

もしドットチャート通りの3回利下げ予想に変わった時の想定レートは150円/$に



12月28日(木)みずほ証券 唐鎌大輔氏


23年のドル円相場の振り返り

今年は金利差拡大で円安が進み、利下げ期待から円高へと転換

実需の面では昨年の最悪の貿易赤字と比べれば今年の赤字額は減った

今後も注目すべき経常収支は統計上の数字ではなく、キャッシュフローの数字



24年のドル円相場

「過度な円安」から「穏当な円安」へ


☆2024年の予想レンジ
130円~145円
ほとんどのエコノミストは日米金利差縮小から円高ドル安と見ている
⇒傾向としては円高
但し、レート水準は需給次第


2024年のキャッシュフローベースの経常収支見通し

22年や23年より貿易収支は改善される
⇒貿易収支 第2次所得収支が改善される予想
但し、貿易赤字がなくなるわけではない


過去にはほとんどケースのない「貿易赤字777国として迎える「米利下げ」局面

投機筋はドル売りであるが、実質取引ではドル買い

2019年、日本は貿易赤字国だったときに米国は金融緩和

利下げ直後は円高に

・2か月後には円安に戻った

⇒円高と騒ぐ程には円高にはならない

 
来年日本が貿易黒字に転換することはないのか?
日本の構造は2011年以降変化した
⇒黒字になる事はないと思う
変動はあるが、そのレンジが変わった
⇒そのレンジの中で円安になることはあるが大したことはない