6/29 NY市場 

《NY株式市場》


29日のNY株式市場株価はまちまち、NYダウは反発、NQはほぼ横ばい、S&P500は反発。

この日発表された経済指標では、アメリカの1-3月期のGDPが上方修正されたほか、新規失業保険の申請者数も大きく減少。


アメリカ経済の底堅さが確認され、FRBによる利上げ継続の懸念が高まる中、マーケットをけん引したのは金融銘柄。前日の、FRBによる銀行ストレステストの結果、大手23行すべてが「合格」したことを受け、ウェルズ・ファーゴやJPモルガン・チェースなど大手銀行がそろって上昇。


一方、債券市場では、政策金利の動向に敏感な2年債の利回りが、4.8%台後半まで上昇した。

《為替・金利・商品》



米国1-3月期GDP確定値 

米国の1-3月期の実質GDP改定値のプラス1.3%から大幅に上方修正されたプラス2%となり、市場予想も上回る。

GDPのおよ7割を占める個人消費が4.2%の増加、輸出が7.8%の増加とそれぞれ大きく引き上げられた一方で、輸入は大きく下方修正された。



ドイツ消費者物価指数 

ドイツの6月の消費者物価指数は1年前と比べて6.4%の上昇と前の月から伸びが加速し、市場予想を上回る。

モノの価格は伸び率の低下が続いているものの、サービス価格が5.3%の上昇と前の月から伸びが拡大し全体を押し上げた。



新規失業保険申請者数 

米国の先週一週間の新規失業保険申請者数は23万9,000人で、前の週から2万6,000人減少し、市場予想も下回った。

また、失業保険を継続して受給している人の数も、前の週から1万9,000人減少し、174万2,000人に。



米国株の見通し 

《経済指標トレンドに乖離》

経済指標は濃淡まちまち

例えば、

住宅では中古販売がダメでも新築住宅が堅調、

失業保険では受給者総数は増加トレンドでも週単位の申請者数はそれ程でもない

極端にインフレ懸念は起きず、極端に景気後退も意識せず、

株式はゴールディロックス相場の様相


《米国株は過熱か?》

SP500は昨年10月安値から20%超上昇の強気相場入り

一方で株式売却代金の逃避先のMMF残は高水準のまま

⇒ 乗り遅れた投資家多数

= 押し目待ちの資金は豊富

消費者物価指数の中古車項目の先行指標•マンハイム中古車価格指数は大幅に低下

米CPI低下の一助に

なかなか株価下落を促すインフレ率上昇が現れない



為替の見通し 


ユーロ•ポンド•スイスフランで円安進行

対日2年債利回り差とクロス円レートは連動

⇒円安は金利差に基づくもの

為替介入の効果は限定的

円安はCPI上昇に寄与

本日の東京都区部CPIで物価上昇が強まれば日銀政策変更期待が強まる?

⇒ドル円の上値を抑える



日本株の見通し 


連動性の高いリビジョンIDXと予想PERは乖離していたが、現在は株価上昇で改善

しかしそれも一巡、一旦日本株上昇の勢い鈍化するとみている

リビジョンIDXが鈍化することで海外投資家の現物買いも一旦鈍化しそう


しかし海外投資家の日本株への関心はある、また買われてくるだろう