6/27 NY市場 

《NY株式市場》


27日のNY株式市場は3指数揃って上昇、NYダウは7日ぶりに反発、NQとS&P500は3日ぶりに反発。

先行きが不安視される米国経済だが「崩れていない」と市場関係者が胸をなでおろす1日に。朝方発表された「コンファレンスボードの消費者信頼感指数」や「新築住宅販売件数」「耐久財受注」といった経済指標が、いずれも市場予想を上回るなど、景気の底堅さが確認された。

ただ、ポルトガルで開催中のECBフォーラムでは、ラガルド総裁が改めて金融引き締めの継続を表明。投資家の注目は、翌日に控えるFRBパウエル議長の発言に注がれている。

個別銘柄では、デルタ航空が今年の業績見通しを引き上げ、航空各社がそろって上昇となった。


《為替・金利・商品》



コンファレンスボード消費者信頼感指数 


コンファレンスボードが発表した6月の消費者信頼感指数は前の月から7.2ポイント上昇、市場予想も上回り、去年1月以来の高い水準になった。

現状を示す指数のほか、先行きを示す期待指数も前の月から上昇した。

発表元は「現状の評価は、事業や雇用環境に対する明るい見方から上昇した」としている。



新築住宅販売件数 


5月の新築住宅販売件数は、前の月から12.2%増加し、市場予想を大きく上回り1年3カ月ぶりの高い水準に。

地域別では、北東部や西部が17%を超えて伸びていて全体をけん引した。

また、販売価格の中央値は41万6,300ドルと、前の月から3.5%上昇した。



耐久財受注 

月の耐久財受注は、前の月から「減少する」との市場予想に反し1.7%の「増加」。変動の大きい航空機など「輸送機器」の受注が3.9%増え、全体を押し上げた。

企業の設備投資の先行指標とされる「航空機を除く非国防資本財」はプラス0.7%で、こちらも「横ばい」との予想に反し、2カ月連続で増加に。



ECBフォーラム 

ECBのラガルド総裁は27日、国際金融会議「ECBフォーラム」で講演し、来月に開く理事会でも利上げを続ける考えを改めて表明した。

ラガルド総裁は、ユーロ圏のインフレの主な要因が「賃金の上昇」に変わりつつあり、労働市場が堅調な限り賃金の上昇は今後数年続くとの見通しを示す。

その上で、企業が労働コストを商品価格に転嫁し、さらなる物価上昇を招かないためにも、金融引き締めを続ける必要があると指摘した。

また、政策金利の到達点については「近い将来のうちに『ピークに達した』と自信を持って言える可能性は低い」と述べる。



サマーダボス 

夏季ダボス会議にて李強首相は中国は5%成長すると述べるも、具体的な政策や根拠は示されず。


現実的には高い若年層の失業率、デフレ懸念と直面している状況は厳しい。



米国株の見通し 


《大手ドラッグストア決算分析》

ドラッグストアの決算は個人消費の落ち込みとコロナ需要の反動で業績悪化

新規事業での巻き返しがカギ


《米企業トップの相次ぐ訪中》

多くの米国企業のCEOが中国を訪問。

米中対立が鮮明になっているが、中国依存が大きい企業が多い。

ブリンケン国務長官は、中国に対してターゲットを絞った措置をとり続けるとした一方、健全で強固な経済関係は両国にとってプラスになると発言している。



為替の見通し 


FRBのタカ派的な姿勢から米2年金利は5月から上昇


しかしながらドルインデックスは6月から頭が重く連動性がなくなったかに見える

→米国のリセッション懸念の復活

けれどドル円に関しては6月以降に、むしろ上昇スピードが加速し円独歩安の展開


投機筋の円売りポジションも春先以降急増しており、日本当局の危機意識も相当強く、今後は神経質な展開に



日本株の見通し 


NQ指数上昇が際立つ

半導体需給底入れ時期に生成AIブームが到来

NQ企業の業績も際立つ

NQ指数上昇なら日経平均上昇を後押し



きょうの予定 

FRBストレステスト結果公表

Silicon Valley銀行のような小規模銀行が含まれていないテスト結果をどう読むか



深読みリサーチ 



商社株はTOPIXにアウトパフォーム

商社株の上昇は業績期待や資源インフレ期待ではない、割安の是正であり、それに気付かせてくれたバフェット氏の功績は大きい


8058三菱商事


8001伊藤忠商事