切り花を長持ちさせる方法-1(水の分子レベルから考える編)
以前のシリーズが終わらないのに,またまた新シリーズ登場!
いったい,いくつのシリーズ,放置プレイしてんだよ!
だって,飽きちゃうんだもん!
と言っても,このシリーズは最初から続けて書く予定はなく,
他のシリーズの間にテキトーに鋏んでくつもり。
それと,私のシリーズ初のプチ実用性を含んだ内容。
さて,本題にイク前に,タイトルについてちょっと一言。
私のブログを以前から読んでいただいてる方には,
いささか腑に落ちないタイトルかと思います。
あえて皮肉を込めて付けたタイトルです。
何度も書いてきてるように,花は生きてます。
私達人間は,花が死んでいくさまをリアルタイムで見て,
綺麗と思っているワケです。
長持ちさせる=命をながらえさせる,
人間の傲慢さを現したタイトルとも言えます。
これも何度も書いてきましたが,
「地球にやさしく」も栗原類。
って,ネガティブかよ!
同類だろ!
最近じゃ,「Do you KYOTO?」
なんてのもお友達でしょう。
これは,京都議定書(平成 9年に国立京都国際会館で開催されたCOP3で採択された議定書)にちなんで,
京都 から世界に向けて発信する
「環境にいいことしていますか?」という意味の合言葉。
これは「環境に負荷かけないようにしてる?」とすべきでしょう?
「やさしく」や「いいことをしてる?」は
力が上のものが使うもんです。
地震も火山噴火も津波も防げず,
ゲリラ豪雨にさえ打つ手がなく,
先日,東京に降った大雪の予報を含めて,
ここんとこの雪の予報,気象庁外しまくりで,
オオカミ少年ケン状態。
って,ケンまで書くと,知ってるのは同年代以上だけだからな!
どれもこれも,人の傲慢さから来ていて,
そこから改めない限り,人は地球を汚染し続けるんでしょうねえ。
でも,このシリーズも普通の人が書くと説教臭くなること間違いなしなのに・・・。
あーら不思議,
ウサン臭い私が書くとおそらくそうはなりませんから,心配なし!
って,オイオイ!
いいのか,それで?
んなワケで,本題イキます。
植物に限らず,生きとし生けるものにとって一番重要なのが水。
人間の大人の60%は水。
大島優子ちゃんも,60%は水なんですねえ。
それしか頭に浮かばないのかよ!
切り花を長持ちせるとなれば,
本来は真っ先に注目されるべきもの。
だから,生け花には「水揚げ」なる言葉が存在してます。
ちょい前のシリーズ「花,生けてますかぁ!」
でも多少触れましたが,今回は本格的に書いてく予定?
なのに,言葉では使っていても,
水についてはおざなりになってるのが現状。
禅問答のようですが,全く水について語っているようで,語ってない。
実は,水そのものの性質を知ることが
「水揚げ」の理由を知ることになり,
しいては植物のしくみを知る手掛かりとなるんです。
植物が水を吸い上げるしくみについては,
1つではなくいくつもの理由がありますが,
全てが科学的に証明されていたワケじゃありません。
仮説部分も多かったんです。
ところがギッチョンチョン!
数年前に,それを裏付ける論文が登場。
これには,くまモン,八っつぁんも驚いた!
って,そこ落語風にいくなら,ユルキャラちゃうだろ!
なんで,ご当地キャラクターやねん!
時は2008年,載ったのは,あのメッチャ有名で読んだことななくても,
名前ぐらいは知ってるだろう
『Nature』Vol.455-No.7210,タイトルは
「The transpiration of water at negative pressures in a synthetic tree」,
これが雑誌『WIRED』のサイトに和訳したアブストラクト載ってから
日本でも知られるようになって,その後,
日本に科学雑誌ブームを巻き起こした『ニュートン(Newton)』2008年12月号でも解説され,
当時ブログでもかなり取り上げられてました。
まあ,殆どのブログが最初の『WIRED』のサイトを参考にしてるようで,
『Nature』のチェックをしてるか例によって怪しいですが・・・。
と言ってもタダで読めるのは,
アブストラクトだけで論文自体を読むには有料ですから,無理ないです。
ちなみに,NPGネイチャー アジア・パシフィック ウェブサイトってのがありまして,
ここに登録すると,掲載記事のハイライトの日本語翻訳やいろいろと調べることが可能になります。
登録タダなんで,興味のある方は覗いてみてください。
今では,あちこち探せば,PDFをタダで読めちゃいますが。
しかし,やっとみつけてはみたものの,
数式だらけで私の頭じゃチンカンプン。
昔習った浸透圧の数式のスゴイのいっぱいありました。
だもんで,数式だけカッ飛ばして何とか読んだ程度です。
ただ,似たような数式を見た記憶があるなあと思ったら,
最近話題のシェールガスについての論文にもいっぱいあったなあ。
このへんいついて語れれば,
もしかして花命萬請負人て,実はタダもんじゃねえ?
って思われたとこですが,ただなモンなんで,そこまでは無理。
って,言うかどっちかと言うと,モンモンとした変態ヤロウだろ!
そうそう,前述した『Nature』で発表された論文の日本語訳は,
「水を吸い上げる合成樹木」。
このタイトルがミソだったりします。
次回に続きます。