スケバンお京さん 「花命,暁に死す!-20」 | 道誉!DOHYO!

スケバンお京さん 「花命,暁に死す!-20」

実は,「マヤの暦とビル・ゲイツ氏」について

 

書くつもりだったんですが,

 

もうちょっと調べたいことがあるんで,一週間くらい延期して,

 

お京さんシリーズの続きにします。


まあ,それで何か分かるってことじゃないと思いますけどねえ。


んなワケで,本題イキます。


やっとのことで窮地を脱した私も,

 

お兄さんとお京さんに追いつきました。


さすがお兄さん,パトカーの来ると思われる方とは

 

反対に逃げたんで,捕まることはありませんでした。


それにしても,お京さんと一緒だと

 

逃げてばっかり and よく走ります。


いろんな意味で心臓によくないです。


お気に入りのキャップはなくすし,ジャケットはボロボロ。


ポロシャツも恐らく OUT。


竿の入ったケースは持ち帰れましたが,

 

これもポキポキだろうなあ。


ここまで,持ち物とファッションの,

 

ビフォー・アフターに差があるデートは,そうそうないかと。


河川敷に連なる公園を出てから,

 

何とか,どこにでもある普通の公園に到着。


雨の日ならまだしも,ここまで晴天の日,

 

ここまで泥だらけだと,どこにいても人目を集ます。


その上,暑くて乾くの早いから,カッピカピになりかけて,

 

髪の毛なんかも,ホームレス感アリアリ。


「お前ら,クセーな,早くそこの水道で洗ってこいよ」


よくある水飲み用と手洗い用のコンビになった水道が。


そうなんです。


泥だらけは3人ともなんですが,臭いのは,

 

もんじゃとリゾットまみれの私とお京さんの二人。


今まで夢中で気が付きませんでしたが,

 

気づくと確かに相当臭いし汚いったらありゃしません。


二人いっぺんには無理そなんで,まずはお京さんを。


その間に,ちょっとした疑問を,お兄さんにぶつけてみました。


「あの,一つ質問なんですが,何であの場に?」


「気になるか?」


「そりゃ,もちろん」


「あの公園で毎日ロードワークしてるんだよ。

 

そのついでに見学に行っただけ」


「何の見学ですか?

 

まさか妹のデートが心配だったとか?」


「正確に言うと,お前が心配というか,

 

どうなってるか気になったんだよ。

 

オヤジも気にかけてたし」


「え?おっしゃってる意味が・・・」


なぜ,オヤジさんまで登場してんだ?


「朝さ,キッチンでスゴイ音がするから行ったら,見ちゃったんだよ」


「それって,京子さんが弁当作ってる時ですよね?」


「もう,ほら,あの,よくさ,アニメとかで

 

魔女がアブない薬作ってるシーンあるじゃん?

 

あんな感じでさ。油の温度が高いから,

 

煙も出てるし,見てないとヤバいじゃん?」


キッチン,どんだけ惨状と化してたんだ?


確かに,あの唐揚げの色と証言に食い違いないか。


「ぞれじゃ,仕上がりも知ってたんですか?」


「玉子焼きと麦茶に大量の塩入れてるのも,目撃したぞ」


「えーーーー!知ってて何も言わなかったんですか?

 

勘弁してくださいよ。

 

一言言ってもらえれば,あんなことには・・・」


いったい,この親子はどういう性格してんだよ?


「よく言うじゃん?

 

獅子は 子が生まれて三日経つとその子を

 

千尋の谷へ突き落とし 生き残った子だけを育てる,

 

ってヤツ?」


ちなみに,獅子ってのはライオンじゃなくて,中国の架空の性獣。


おーい,明らかに,また下ネタに振りたくて,漢字違ってるぞ!


「はぁ?」


「京子を嫁にもらうんだったら,何事も経験だしな」


勝手に旦那候補にされてるやん!


「つまり,あの料理を食べた僕が,

 

どうなるかを見に来たってことですか?」


「早い話しが,そうだな」


「マジ・・・」


なんだろ?


このやり切れなさと脱力感は?


って,お京さん,ギャラリーいるのに,

 

上は脱いでるじゃん!


マジかぁー!


今なら,スグにシャメの餌食だって!


アカン,頭では分かっていても,

 

気持ちが追いつかねーー!


その上,見たいけど直視するワケにもいかず,

 

目を逸らしたくても真正面で,

 

チェックする箇所は,しっかりメモリーにセーブ完了!


なんなんだ?


いったい?


「どうだ,胸ないだろ?」


「あ,そうで・・・」


「でもな,ないのは,胸だけじゃないぞ」


「・・・」


「下の毛もない!」


「え?」


「パイパン知ってるだろ?

 

アレだよ,アレ。ツルツルだぞ」


「・・・」


そこへ戻ってきた,お京さん。


もう,ちゃんと上は着てます。


けど,知り合いのヌード,上半身とはいえ,

 

このシチュエーションで目撃するハメになるとは思いませんでした。


「なんだよ,アニキ,バラしちゃったのかよ?

 

せっかく驚かそうと思ってたのに」


いや,もう十分驚いてるし,今の方がインパクト強いし。


きっと,子供の頃から,毛がないから,知ってるんだよね?


あ,毛って,ある程度の年齢にならないと生えてこないよな?


「京子さ,風呂上り,真っ裸でフフラしてるから,

 

今でも発育の具合は分かるんだよ」


その光景は目に浮かぶし,違和感ないけど・・・。


「そうだ,これヤルよ」


とお兄さん,ポケットから濡れて

 

グショグショに1万円札を。


「え?」


「こないだ,ちょっとリスキーなバイトして,金あるんだよ」


どんなアブないバイトしてたんだか?


絶対,聞きたくないです。


しかし,このお金は何のため?


メシでも食ってこいってっか?


「結果として,悪いことしちゃったしな。

 

これで,今からホテルでも行ってこい。」


「え?えーーー?

 

いや,その,ホ・テ・ル,って?」


「臭いしさ,ホテルでシャワー浴びて,

 

京子と楽しんで来いって。

 

まだしてないんだろ?」


「お,アニキ,話し分かるじゃん!」


って分かり過ぎだろ!


いいのか?


それで?


どこの世界に,アニキからホテル代もらって,

 

エッチしに行くヤツいるんだよ!


次回に続きます。