スケバンお京さんの狂犬日和(再会編-22) | 道誉!DOHYO!

スケバンお京さんの狂犬日和(再会編-22)

掟破りの新メニュー追加で,店主を撃沈したお京さん,お腹をさすりながら,


「あーー,食った,食った。出してくる」


え?


お手紙じゃないよね?


わざわざ宣言する必要ないような気が?


一応,女性だし。


私も行く時は宣言せんとダメなんでしょうか?


店主を見ると,まだ視線は

 

壁に貼られた新メニューに張り付いたまま。


私としては,問題はこれから。


今日,強い絆が結ばれた勢いで,

 

体まで結ばれちゃいたいのが,男心。


殆ど下心のみだけだろ!


頭の中,それしかないんかい!


しかし,マジで体力というか心臓に不安あるし・・・。


でも,絶対,エッチの女神,降りてきてるし!


って,いねえよ!


己の命と引き替えに,新たな命の誕生に賭けるか?


ちゃんと避妊ぐらいせんかい!


などと,妄想全開してたら,もうリターンズ。


何でも,ハヤっ!


これが,快食快便ってヤツ?


で,椅子に座った第一声が,


「おじさん,紙硬いよ。ケツ痛えじゃん」


って,えーー?


まさかの,ラーメン屋で,


トイレットペーパーのダメだしかよ!

 


「私みたいな乙女も来んだからさ。

 

もっと柔らかいのにしとけよ」


えー?


これは笑いを取りにきたのか?


ツッコムとこなのか?


もう,ワケ分からねえ!


無理!


店主,顔引きつったまま,

 

必至の笑顔でいっぱいいっぱい。

 

胸中,お察しします。


「あたい,ちっちゃいかからさ。食うと出るんだよねえ」


ダメ押しの説明いるのかなあ?


さっき会ったばかりとは言わないけど,今日初日だし。


って,その初日に,体狙うのはいいのかよ!


これ以上ここにいると,店主の精神衛生上よろしくないんで,そろそろ出ることに。


「おじさん,いくら?」


「ラーメンと餃子で。お客さんのカツ丼いただいたし」


金額は覚えてないんですが,

 

千円でけっこうおつりきちゃいました。


「もしかして新メニュー,気に入ってマケてくれたの?悪いなあ」


って,ないない!


ポジティブにも,限度あるだろ!

 

店主の

 

「まいどー!」

 

の裏返った声,しばらく忘れられませんでした。


外に出ると,まだまだ明るい時間帯。


「京子さん,これから予定とかあるの?」


「あったら,ここにいるか?まあ,夜は近くのダチのとこ行くつもりだけど」


ん?


これは,今晩は友達の所に泊まるから,まだまだ大丈夫のサイン?


これを聞き逃したら,ウルフ失格。


さっき降りてきたの狼かい!


お京さんも,行きたいとこ一つ?


キターーーー!


ホテル街どっちだ?!


って,どっちがポジティブシンキングなんだよ!


その格好で入るのに,ためらいないのか?


次回に続きます。