ゴブリンキングの黎明 その15 | つらつらとおもんみるに・・・   ガブちゃん日記Ⅳ

つらつらとおもんみるに・・・   ガブちゃん日記Ⅳ

いろいろ思いついたことと、ペットの亀の話

魔界では、色々な存在がいるが住人として数えられていない者もいる。

人型のグミのような存在がそれにあたる。

彼等は幼児の体つきで顔の輪郭はあるが目の部分は凹んでいて眼球がない。

服は着ずそのまま歩き回っている。

彼等は魔界に棲む者達と契約をしてその者達の身の世話をする。

いらぬもの、建物の汚れなどを体に取り込み消化する。

彼等は人型の姿をとったスライムのようなものであるため、

服を着ると皮膚?が溶かして吸収消化してしまう。

 

ついでに言うと魔界には墓が無い。

それは、彼らの家主が亡くなると遺体を消化して立ち去り、新たな主を探しに行くからだ。

 

それ以外にも様々な者達がいるのだが・・・それは後ほど。

 

魔界では食事をとらない。

位の高い者達は物質界の真似事をして、魔獣の肉を焼いたものを食べながら赤ワインを模した他者の生命力を搾り取って作る赤い液体を飲んでいることはあるようだが。

通常、魔界に充満している魔素を吸収することで十分なのだ。

ただ、調味料に転用できるのではないかと思われるものは存在している。

岩塩や薬品の原料としての多種類のハーブ類や、魔獣の骨や生薬の類は存在する。

あくまで、魔法薬の生産に使う材料としてのものなのだ。

しかしこれらは物質界に出すのは無理だと思われる。

なぜなら、強力に魔素がしみ込んでいる為、物質界の住人が食した場合、存在自体に影響が出ることが疑われるからだ。

 

ビンの話だと、

山や川、湖、森の存在は認められている。

海はわからないそうだ。

魔界が広すぎるのが原因なんだが。

山はいろんなものが存在するようだ、当たり前だね。

川は真水が流れるモノもあるが、熱水が流れたり、毒の水が流れたり、燃え立つ血の流れもある。

燃え立つ血の川は上流に巨大な龍の死骸があり、そこからもたらされる血が川となってるんだそうだ。

そんな、大きな龍ならさぞ食いでがあるだろうあなぁ~と、わしは思うのだが。

ここの者達は食わないので、ただ腐らしているのか?

クスリの材料として使っているのだろうか?

森も普通そうに見えても一癖も二癖もあるものが多い。

湖は真水のあるところもあるが、川と同じようだね~

大きな湖では巨大な魚が背に街を載せたまま小島のように回遊しているところがあるらしい。

 

あちこちに王やら名乗るものが乱立するが、魔界では。

ここの王は私だ~!!っと言いながら。

自身の魔力で城を創生する。

すると、配下にしてくれ~!と、悪魔やら魔神やらその上の方が集まってくる。

基本彼等は戦うことで強くなるため戦の多くなりそうな所に集まること。

さらに早く言っていい地位を得たいという欲望もある。

それがある一定数集まってくると、住民が流れて移民してくる。

住民たちは自身で城の周りに住処をつくり生活を始める。

住民は搾取される。搾取されるものはさまざまだが服やら装備などを作ったりできる者達はそれを。

それ以外は、魔力や労働力の提供によって搾取される。

ちなみに、彼らが集まることを王が許容するのは彼らは自身の強さを外に示すためのバロメーターであるからだ。

さらに住民からわずかに変質し雑兵的な存在(大概は魔神なんだが)になることがある。

それを狙っての事でもあるのだ。

住民が多いほどそれは増える。

だからと言って、王達は彼らを戦になった時守る事は無い。

その時はただの邪魔ものになるからだ。

住民たちは逃げて他の国に移住するか、戦争が終わってから元の場所に戻り新たな王のもとについて生活を始めるかだ。

ドライなんだね。

 

そんな魔界のどっかから手紙が来た。

ここは第二ゴブリン城。

小躍りしながら魔界へつながる扉をくぐり流れるように奏でるように歌いながらやって来たローレンティア・アキシラリスは。

何事かと誰何する者達を蹴り飛ばし振りほどきながら、メアリーの部屋の前に。

扉をバーンっと開け放ち、身構えるポーと、ダニーをよそに『メアリーおね~さまぁぁん、私参りましてよ~ん』と言って右手のひらをとり優しく恭しくキッスする。

ドゲシッ!!宙を舞うローレンティア・アキシラリス。

そして、『何しに来た!!騒がしい!!』と、メアリーに踏み踏みされる。

『イヤン。激しいですわん。いいです~。もっと~~~』と、ローレンティア・アキシラリス

これは話が進まんと思ったメアリーは。

こめかみに血管を浮き出させつつ『エロバカ女!』

『はい、メアリーおね~さまぁん。』

『正座!』

『はい。』と飛び跳ねるように正座するローレンティア・アキシラリス

『何しに来た?』

『あ、これを~』と、胸の谷間から・・・・その行為がメアリーの激怒を誘うのだが・・・・え?ポーもちょっと不快だった?それは後でにしましょう。

暫く踏んだり蹴ったり喜んだりがあった後

チラリと受け取った手紙を眺める。

『ゴブリンキング宛て?なんで私に持ってきたの??』

『それは~おね~さまに会いたかったから~』

それから、暫く踏んだり蹴ったり喜んだりの後

正座でメアリーからのお叱りを受けるローレンティア・アキシラリス

 

で、わしの目の前には

メアリーに引きずられて連れて来られてるにしては、ぐったり?違うなどこか満足気でテカテカツヤツヤの肌になっているローレンティア・アキシラリスが現れた。

わしの前でもメアリーに絡まってしなだれかかっているそれをメアリーが引きずりながらわしに手紙を差し出す。

わしはそれを受け取り。

誰からだ?と見るが差出人の名前がない。

内容は、ワルプルギスの夜にあなたを招待します・・・そういうものだった。

本人それ以外に二人までお越しいただいて構いません。

などと書かれていた。

なんだ?ワルプルギスって??

それを、ローレンティア・アキシラリスに尋ねるけど・・・

おね~さまぁぁんモードから抜け出せないままなので話は聞けない。

『どうしたらいいか?お前に任すよメアリー。』と丸投げした。

メアリーの顔が怒りに染まるのはわしから見て明らかだった。

メアリーがノッシノッシと怒りを撒きながらリードに引きずられるようにしてローレンティア・アキシラリスをつれて玉座の間から出ていった。

ローレンティア・アキシラリス・・・サラバだ!もう会うこともあるまいよ・・・・